JARF保護犬 NO.6 トトロとご家族様の再会 ④
トトロとご家族様の再会 最終回です。
ご機嫌ななめだったゴンタくん。
リナちゃんが「ゴンタ!」と呼んだら、急変しました。
そして、リナちゃんに近づき、脚を舐めたのです。
自分から近づいたのはリナちゃんにだけでした。
リナちゃんはお目目が見えませんが、もちろんゴンタのことはわかります。
ゴンタだってリナちゃんのことをわかります。
こちらがゴンタの家族写真です。
みんないい笑顔です。
お父さんとも仲直り。
でも本当はゴンタくん、お父さんの事を怒っていたわけでも恨んでいただけでもないんです。
今までリードを付けてお外に行くときは病院に行くときだけでした。
それが今日はいつもと違って犬舎の前に車が止まっていなかったので、
「病院じゃないんだ!お散歩だ!」と思って嬉しくて走り出したところ、
「ゴンタ!お前、覚えているか?」とお父さんに捕まえられてしまったのです。
だって5ヶ月ぶりです。
ずっと離れ離れで、知らないところで暮らしていたんです。
ある日突然、「わーい。お散歩♪」と思って出かけたらストップされて、
それがお父さんだなんてすぐに理解が出来なかったのです。
でも、リナちゃんは特別。
リナちゃんとゴンタは見えない強くて太い絆で結ばれているのです。
リナちゃんは全盲ですが、本当は見えているのではないかと思うぐらい、モノも色もみんなの事も
何でもよく知っています。
そしてとってもお耳がいいんです。
とてもしっかりしていて、ものすごくかわいくて、やさしいリナちゃん。
ゴンタもリナちゃんが大好きなんだよね。
余命宣告を受けたトトロ。
どうしても元気なうちにご家族様に逢わせてあげたかった。
そして、余命宣告を受け、私は被災犬の特集をされていた女性自身さんにすぐご連絡しました。
すぐに記事にしていただけることになり、発売されました。
喫茶店で何気なく手に取った週刊誌の記事を読んだ岐阜の方がご自分のブログでご紹介してくださいました。
それを見た鎌倉のブロガーさんが転載し、そしてお知り合いの浪江町出身の方に連絡してくださいました。
そして、その方が手作りでチラシを作ってくださり、一時帰宅をされた際にチラシをたくさんの場所に
貴重なお時間にも関わらず貼ってくださいました。
それを見たゴンタのご家族様が私にお電話をくださいました。
お父さんは電話をされるのも躊躇されたそうです。
でも、こうしてゴンタはご家族様と逢う事が出来ました。
皆さまのたくさんのやさしさと、小さな行動が、この大きな奇跡を作り出したのだと私は感じています。
本当に本当にありがとうございます。