あれから──ララァに愛の手紙を渡してからすでに三日三晩が経過したものの、我がLINEには何の音沙汰も、ぬ。やっぱりダメか。ダメだよな。ダメでした。
ここ二日は僕、仕事も休みだったのだが、その間やったことといえば地元のカラオケスナック「サバト」で軽く騒いだのと、雑草の如く繁茂しまくる空芯菜を収穫してママンに奉じたくらい。同じ緑色でもクーちゃん、お前だけさね、僕の愛情に応えてくれるのは……。
泣きながら夜、「常磐 チア 黄色」で画像検索し荒んだ心と下半身を慰めていたところ、スマホの着信音が──悪友・キヨシからである。
「……あのー、今日は僕ね、貴方にどうしても言いたいことがありまして」
何だい急に。伺いましょうか。
「あのですね。……先に『好き』って書いといて『お友達から』はおかしいでしょう? そもそも、いきなり『好き』なんて言葉を使っていいのは若いイケメンのみ。ブサメンで汗っかきの歯抜けジジイは『好き』の時点で通報案件なんですよ」
──う、うるさい! 俺だって今回は文面もさんざん推敲したし、キモがられないように電話番号じゃなくLINEのIDにしたりして……ってお前、しっかり俺のブログ読んでくれてるんじゃん! 心の友よ!!
「いやいや。あんな稚拙なやり口では絶対に今度も今後もうまくいきゃしないだろうなと思いましてね、ご忠告差し上げたまでのことですよ……あぁ、つくづく哀れな人だ」
黙れ。確かに無理ゲーだが、こんな俺にだって、字が綺麗だって褒めてくれる女性もいるんだぞ! それを考えりゃ、まだ望みはあるかもしれんだろ?
「え、えぇー!? まさかまだ期待してるんすか? だいたい、告白なんかしてわずかでも可能性を感じていいのは、若いかイケメンか見るからに金持ちのみ。キモデブ薄給子供部屋ジジイは期待した時点で逮捕案件なんですよ」
──ぐぬぬ……悔しいが、言い返せぬ。俺とキヨシと、果たしてどちらが正義か? スミダケイタはこのまま腹を切って死ぬべきなのか!? 意見待つ!!
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