告白なんてそもそも突然の衝動、その瞬間の勢いに任せるべきものだ。
その想いを練りに練った上、未だなお実行に移せずにいる僕は最低だ。実にみっともなく、情けない。
……だから決めたんだ。今夜君がコンビニにいたら必ず、手紙を渡すって。Tonight's the night. 悲壮な決意を秘め、深夜1時過ぎ、家を出た。
どうか今日はいないでくれよ……そんな気持ちがあったのも確かだ。だって怖いもの。でも、彼女はいた。こないだと同じように、独りで。そして、店内に他の店員や邪魔者の姿はない。
5分ばかり逡巡した後、冷蔵庫から500mlのハイボールを一つ手に取り、レジにて彼女と対峙する。
「ありがとうございま~す♥」
そんなカワボを聞いた直後、とっさに踵を返して、
「あぁああとでょ読んでくださいっっ」
反射で出したであろう手の平に紙片を捩じ込み、逃げるようにして帰った。その瞬間の彼女の表情に最もふさわしいオノマトペは「きょとん」である。
……やった。やってもうた。ああ、どうかこの営為が、わが居住区における不審者事案となりませぬことを──。
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