『エンれぱ!Vol.8』
@あさくさ劇亭
エンれぱ!は、エントリー&レパートリーの略で、
社会人などでも稽古時間を考慮して作品作りをしてくれる貴重なイベント。
優良な戯曲を多くの俳優と観客に楽しんでもらうことを目的にくしむじゃっくの杉山純じさんが手掛けています。
え、その優良な戯曲に私の作品が名を連ねちゃってるんですけどいいんですか!?
そうです、今回『殺されなかったクックロビン』を脚本提供したので観に行かせていただきました。
あさくさ劇亭初めて来た!
小料理屋みたいですごい素敵!!
中に入ると杉山さん自ら受付をされている。
確か役者としても舞台に立たれるはずでこんなところにいていいのか…。
1本目は伊織夏生作『hortensia』
仲の悪い長女と三女。
結婚の報告にきた次女を間に挟み、いつものように喧嘩が勃発。
その喧騒のなか、何故か次女がぶち切れ。
「そうやって喧嘩ばっかりするから私は家族を持つのが不安」
「長女の自由さが羨ましい、三女の行動力が羨ましい、私は優等生なだけ…」
家族の思い出として語られる鎌倉の紫陽花寺。
ネガティブなものが多いアジサイの花言葉の中に、一家団欒というのがあることを知る。
小さな花が集合する、家族もそのように集まればきっとやっていける。
なっつは何を思ってこの本を書いたのかなー?
アジサイの花言葉が先かな?
はっきり言って劇的な起承転結や、どんでん返しはない。
観客の(あるいは作者の)代弁者となって、登場人物がコンプレックスを乗り越える。
それは端から見ると一見平凡なんだけど、
当人にとっては人生が変わるくらいの劇的な出来事なのだろう。
雨の中のアジサイの一人勝ち感、私は好き。
二本目は『殺されなかったクックロビン』
きたきたきたー!!
自分の本だけど、お客さんとして観るのすごく不思議な感覚。
初演時のASO部以来かな。
10年くらい前の戯曲で、台詞やら展開やら粗削りな部分はあるんだけど
単純に面白いなーと。(自ww画ww自ww賛ww)
今までいろんな団体に演じてもらってますが、
女性の刑事さんは初めてだと思う。全然いける。
黒+ポイントカラーで、それぞれの個性を出しながら統一感を持たせる衣装は、
偶然にも私の演出の時も採用した形。色は違ったけど。
3人の罪はたぶん執行猶予つくぐらいかなと、ちょっと希望すら感じた。
私の時、彼女らはもう死刑の勢いだったww
三本目はハセガワアユム作『初恋は消耗品』
恋愛しないまま処女をこじらせて、今更好きな人ができた雑貨店のアルバイト。
過去にストーカーまがいのことをされてもう恋愛なんてこりごりの店長。
練習のために、リハビリのために、お互いの利害が一致して期間限定の恋人ごっこを始める。
きゅーーーーん!!!年の差ーーーー!!!
40代×20代超萌えるんですけど!!
手、つなぐ…の…とか、もう無理…鼻血……セックスよりエロい……
自分の年齢があがってきたからか
40代がめちゃくちゃ格好良く見えるんだよね。大人の余裕!
なのに手繋いだりキスしたり甘えたり甘えられたり普通に恋愛するとこくっっっそ萌える。
いやまぁそりゃするんだろうけど、なんだろう、
私の中ではいいオトナは恋愛しないものだと思ってんのかな?
ほら普通40代ともなると家庭をもっていて子供もいたりして
あまりイチャイチャはしないじゃないですか。
しかし20代と変わらず、好きな人に好きだよと言ってキスしてセックスするんだ…っていう新鮮な驚き。
ギャップ萌え。ごちそうさま!!!
優菜を演じたごんちゃんこと手塚菜摘さんは以前オトナ演劇部に参加してくれた方。
役柄の中でも言ってたけど超かわいい。
そんな子とイチャイチャできるなんてうらやま。
いやでも杉山さんもイケおじだし、もう私はどっちに嫉妬したらいいのか……、
とりあえず永遠にイチャイチャしててくれ!!!
終演後、クックロビンの出演者の皆さんにもご挨拶をさせていただきました。
人見知りなものでテンパっててすみません、本当…。
自分の作品が自分が関わらずとも成長し形になっているというのは作者冥利に尽きます。
3本も演出を手掛け、さらに出演もされる杉山さんの熱量素晴らしいです…。
なのに当人は本当に穏やかで、制作に関してもきめ細やかな配慮に溢れてました。
是非このイベント続けて行ってほしいです!
杉山さん、出演者の皆さん、ありがとうございました!!!
『hortensia』 作:伊織夏生
長女 廣川千紘
次女 日高彩
三女 石井四郎
『殺されなかったクックロビン』 作:永村閏
スズメ Rine(演劇ユニットUM.)
ハエ 吉平千穂
サカナ 下村りさ子
K 椿玲威
『初恋は消耗品』 作:ハセガワアユム
木下 杉山純じ
優菜 手塚菜摘