本書は戦略論の名著であるクラウゼヴィッツの戦争論を解説している入門書の
置付けです。
そして、本書の特徴は学生との対話方式で話が進んでいく書き方です。
内容ですが、「第一編 クラウゼヴィッツとその時代」「第二編 『戦争論』の内容」
「第三編 クラウゼヴィッツの受容史」となっています。
入門と言うだけあって、「第二編」は『戦争論』で現在に共通する項目を
解り易く紐解いてくれています。
ただ個人的には・・・正直読み難い一冊でした。
最大の理由は、「学生の会話(馴染みやすくする工夫だったのでしょうが・・・)が
邪魔くさい。
今の間隔で学生の感想を書かれても、読んでいるこっちが(やれやれといった感じ)です。
また、著者の歴史観⁉も若干ついていけない部分がありました。
→ 例えば、第2次世界大戦のところで、ファシズムは外圧によって潰された事のみを
強調しているけれど、事実としては富める国(アメリカやイギリス等)が足りない国(日
本やドイツ)に勝った等様々な側面もあり説明が不十分と感じた。
この、書きっぷりが共感を持てて好き!・・・って人には申し訳ないですが、身銭を切ってまで買う必要は無かった1冊です。
「第2編」が解り易かっただけに残念です。