今日の新日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートは、指揮者のジョアン・ファレッタによるアメリカン・プログラム。ノリの良い曲をイメージするアメリカものですが、今日は弦楽器を中心に曲の美しさを引き出した演奏でした。

 

一曲目のバーバーの交響曲第1番は、ドラマテックな第1楽章も素敵でしたが、美しい第3楽章から崇高な終楽章へのつなぎがとても印象的な演奏でした。特に、弦の深々とした歌い込みが見事。また、トランペットがしっかりと鳴ってくれるので、カッコよさにも不足していません。その一方で、第2楽章等、細かい音符の処理がもう一歩かなと思うところもありましたが、最後まで飽きさせずに聴くことができました。

 

二曲目のガーシュインのピアノ協奏曲は、オケに関して言えば、ゴージャスな弦楽器の響きと、リズム感の良い打楽器が心地よい好演。ただ、ピアノが技術的に崩壊しており、オケが速度を落としても全くついていけておらず、アドリブに走らなければ危うく演奏が止まってしまうところでした。また、アドリブが多すぎて曲が間延びしてしまい、いつ終わるのかと聴いていてとても苦痛でした。

 

三曲目のカーティスの「ムジカ・セレスティス」と、四曲目のコープランドの「アパラチアの春」は、どちらも聴いていて幸福を感じるような美しい演奏。弦楽器のみで演奏される三曲目は、低弦がしっかかりと支え、ヴァイオリンが磨き抜かれた音で天上の音楽を歌い上げる。そして四曲目は、穏やかな幸福を丁寧に紡いでいく美しさが支配的ですが、二人を祝福する踊りや祈りといった、リズミックな部分も見事で、バレエ音楽としての要素もしっかりと抑えていました。クラリネットをはじめソロもよく歌っており、このコンサート中、最も楽しみにしていた期待に沿うものでした。

 

これまでこのオケは弦楽器がよく聴こえてこないのをもどかしく感じることが多かったので、弦楽器がここまで良い演奏をしてくれた今日のコンサートは個人的には嬉しい驚きで、またこのオケの演奏を聴いてみたくなりました。

 

http://classic.blogmura.com/concertreview/ranking.html?p_cid=01508538