今日の東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の定期演奏会は、

前半にベートーヴェン、後半にラヴェルが配置された個人的に興

味深い演奏会でした。

 

前半のベートーヴェンは、マティアス・キルシュネライトをソリストに

迎えたピアノ協奏曲の第4番。ソリストのピアノはどっしりと腰の据

わった演奏で、特に左手がしっかりと鳴っていたのが印象的でし

た。音は決して綺麗ではありませんでしたが、表情豊かで技術も

安定しており、聴いていて安心できる演奏でした。

 

このソリストは、決して自分だけ気持ちよく弾ければ良い、という考

えは持っていないようで、時折オケを厳しく見ながら、自分にしっかりと寄り添い、そして表情付けをしていくよう、指示しているように

見えました。オケとしても、ただ単に伴奏にとどまるのではなく、ソ

リストの要求以上の演奏をしようというプライドの感じられる演奏

で、重心のしっかりした弦に、よく歌う木管楽器やここぞという時に

しっかりと存在感を出す金管楽器や打楽器がしっかりとかみ合い

、積極的でよく歌い込まれた演奏が展開されました。まるでお互い

挑戦し合っているような演奏で、聴いていて楽しかったです。

 

ソリストアンコールのドビュッシーで一気に時代が飛んだ後、後半

はオケによるラヴェル。こちらも重心のしっかりしたサウンドが印象

的でした。以前はより直線的なサウンドをしていたように思えましたが、もしかするとこれが現音楽監督の高関健さんの目指す方向

性なのかもしれません。

 

スペイン狂詩曲の「祭り」や、「ラ・ヴァルス」のラストのように、もっ

と弾けてもいいかなという気はしましたが、よくリズムに乗っており

、このオケが誇る木管楽器群の妙技を堪能できる演奏で、前半と

ともに満足のいく演奏でした。

 

 

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