ぽむの音楽箱

コンサートの感想を主に書いていきます。


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個人的に、デュティユーの曲の中でもとりわけ好きなチェロ協奏曲「遥かなる遠い国」。現代音楽を得意とするジョナサン・ノットの指揮と、一昨年N響との共演で素晴らしいラロの協奏曲を聴かせてくれたヨハネス・モーザーのソロで聴けるこのコンサートを、とても楽しみにしていました。また、今日のプログラムは、ノットが東京交響楽団の音楽監督となった年の定期演奏会(「ノタシオン」、「夏の夜」、「グレート」)と構成が似ており、この3年間のこのコンビの成長を知る上でも、興味深いコンサートでした。

 

「トリスタンとイゾルテ」の第一幕の前奏曲から続けて演奏されたこの協奏曲。死神の足音が近づいてくるようなコントラバスの不気味な旋律からのつなぎは、驚くほど違和感がありませんでした。モーザーはとても緊張感のある音楽づくりをしており、それがバックにも影響していたように感じました。個人的には、「トリスタン」の悩ましくも芳醇な音楽の雰囲気をこの曲に持ち込んでくれることを期待していたのですが、テーマの連続性を意識させつつも、ロマン派の時代と現代とでは表現方法が異なることを示したかったのかもしれません。

 

東響は、2年前と比べてリズムの反応が格段に良くなっており、また、管楽器に魅力的な奏者が多いので、特に様々な楽器が現れて動きもある第三楽章をとても楽しんで聴くことができました。一方で第二楽章のように弦楽器が支配的となると、直線的なサウンドとなってしまうのが気になりました。どの楽器も音色に豊潤さが出てくると、非常にレベルの高い現代音楽の演奏になると思います。とはいえ、ソロ(相変わらずうまい!)、オケともに期待に違わぬ出来で、会場は割れんばかりの拍手に包まれました。

 

後半はシューマンの交響曲第2番。冒頭のトランペットがずれてしまったこともあり、序奏が充実したものとならなかったのは残念。それでも、尻上がりに調子を上げ、細かい音符が続くところでアンサンブルのズレはあったものの、全体として見れば熱演だったと思います。リズムんは生気があり、終始ぎこちなかった「グレート」の演奏とは雲泥の差があると感じました。個人的には、「グレート」の時も感じたのですが、ホール全体を鳴らすようなスケールの大きさが出てくるとより魅力的な演奏になるような気がします。

 

現代音楽となるとぎこちない演奏となってしまうオケが多い中で、このコンビは存在感のある演奏となっており、今後も現代音楽とベートーヴェンやロマン派の交響曲との組み合わせのプログラムに注目していきたいと思います。今日のコンサートを聴く限りでは、3年間で確かな成長を感じとることができました。13年間という長期的な視野を持って活動できるこのコンビであれば、よりいっそうの成長が期待できるかもしれません。

 

ヨーロッパ公演も盛況のうちに終了したようです。

http://classic.blogmura.com/concertreview/ranking.html?p_cid=01508538

 

 

 

 

 

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