笑いのつぶやき
笑いの散歩 201~250
W208「隣の奥さま」
「お隣の奥さまは・・魔女なのや」
「え!魔女って、なんや? お前、何考えてるのや?」
「だから、ノーラ・エフロン監督(注)の、あの映画と同じや」
「なんぼ同じと言うても、お前、おかしくないか?」
「なんでや?」
「なんでや?・・鼻ったれのガキ二人抱えて、なに寝ぼけているのや、酔いがまだ醒めへんのか?」
「バカ・・あんなまずい酒飲まされて・・いつまでようてる」
「ああ、こりゃあかん、まだ酔うてる」
「酔うてなど、おらん、隣の奥さまはほんまに魔女なのや」
「お前!もしかしてその魔女を好きになったほまへんやろうなぁ?」
「それが、なぁ・・わからへんのや」
「魔女を好きになったらあかんで、よめはんと鼻ったれの糞ガキ二人おるやないか?」
「だからなぁ、うちのよめはんとアホな子供たちをきれいなよめはんと子供を天才にしたいのや」
「よせバカ、間違えはったらどないする?」
「え!間違えやて?」
「そうやないか、お前がなぁ、よめはんがもっと美人になれと思うて、よめはんがきれいな鶴になって月に行ってしもうたらどないする?」
「それじゃ、こどもはどないはるのや?」
「お前もバカやなぁ、のっぺら坊の糞ガキは無欲だから魔法にかからへんのや。かかっても亀やウサギだっせぇ。そうなったらどないするつもりや」
「うるさいなぁ、もうほっといてなぁ」
「まだ酔いがさめへんのか?」
「もう、やかましいなぁ、やいやいと言わんといて」
(注):「ノーラ・エフロン」米国、脚本家・映画監督、2005年「奥さまは魔女」

