笑いのつぶやき
笑いの散歩51~100
97「いばらの道」
人生は「いばらの道」というより、楽しい道が良いですね。だって、苦難の多い人生など、嫌じゃないですか。え?苦難の道を歩んでこそ、将来が明るいですって・・。そうですか、そう言われても難しいことは分かりません。さぁ、私はのんびりゆっくり生きますよ。それでは、酔ったお客の、いばらの道です。
「おい、笑わせるな。ええ、何がいばらの道だ」
「だって、お客さん。そんなに酔って、うちのバラ園見に来ちゃあぶないですよ」
「お前たちが来いといっておきながら、来ちゃいけないとは、ええ、どのようなことだ?」
「ですから綺麗なバラにはトゲがありますよ、ご注意ください」
「わらわせるな、金払って、何で注意しなきゃあならないのだ」
「ああ、お客さん。カラタチの柵(さく)に寄りかかって・・ええ?そんなところで小便ですか!」
「お客さん。そこはトイレじゃないですよ・・そこじゃトゲがあって、あぶないですよ」
「危なかったら、来ちゃいけねぇって、ええ、もっと早く、何でいわないのだ?」
「だって、お客さんは観光バスで来たお客さんでしょう。ああ、もたつくほど飲んでいるから、カラタチの柵に寄りかかっちゃ、ええ、ダメですよ。大事なところがトゲにさされちゃオトコの恥ですよ」
「何?オトコのハジだ。バカたれ、ええ、小便たれるのが何でオトコの恥なのだ?ええ?」
「ですから、そこはバラとかカラタチのトゲがあって、用を足すところじゃないですよ」
「バカヤロウ、何でこんなところにカラタチやバラを植えておくのだ」
「ですからトイレはあっちですよ」
「心配するな。綺麗なバラにちくりと刺されりゃ目が覚めるのがオトコだ」
「え?綺麗なバラに・・刺されりゃ目がさめる?」
「バカ、そのバラじゃねぇよ」
「ああ、見ちゃいられない」
ああ、酔っ払いは困りますね。行儀も反省もあったものじゃないです。ええ、こうなったら思いっきりトゲに刺されたほうが身のためですなぁ。
綺麗なバラにはトゲがあるから注意しないとなぁ、源五郎