2024/02/02 | iDEOLœGY

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愛ヲコメテ、中指ヲタテテ……




これな…

セクシー田中さんは俺は読んだことはないが、一応うちに単行本はある。

まさか作者さんが自ら命を絶ってしまうとはね。



なんでも、原作に沿って制作すると言う契約の元でドラマ化を合意したのに、実際には全く原作を無視した出来栄えだったとか。

それを製作陣に相談しても的を得ず、最終的には最後の2話を原作者自ら脚本を書くことになった。



今度はそれに納得のいかない当該ドラマの脚本家がSNSで不満を吐き出して、それを他の脚本家が相次いで賛同コメント出したことで、作者が弁明をしなければならない状況になったと…



そして、そんな状況に疲れて果ててしまったからなのかはわからないが、作者は自ら命を…

と言う流れだ。



まあ…



まずはドラマ製作陣が、当初の契約を反故にしたと思われかねないよね。

なぜ当初の契約どおりに原作に忠実にドラマを作成しなかったのか。

もしドラマ作成段階でそれが難しいと判断したならば、なぜその時に作者が納得するまで話し合いを持たなかったのか。



自ら命を絶った原因がそこであるかの確証はないけど、少なくとも作者が理不尽だと感じるようなことがあったのは間違いないと思われる。



最後の2話の脚本を任せたことが、精一杯の作者への配慮だったのかも知れないけど、そもそもその前までの内容が、作者から見て原作とあまりに違う・契約違反と思わせる内容だったことが問題だったのではないだろうか。

そしてしっかり信頼関係を構築しなかったのがおかしいんだよ。



作者が首を縦に振ったんだから、あとはこっちのものだ!みたいな考え方が少なからずあったのではないだろうか。

だとしたら、昔からの悪しき業界体質がいまだに蔓延してるよね。



その後に日テレの出した声明も他人事で、「作者が納得の元で制作された」とか「関係者の誹謗中傷はやめて」とか…



そもそも作者が原作どおりじゃないから納得いってなくて製作陣に相談して、その流れで作者が忙しい中、渋々脚本書く羽目になったんだし、「最後の2話の脚本を書かせてあげたんだから納得したとみなす」と思ってるなら、とんだ大間違いだと思う。

誹謗中傷は確かに良くないけど、その原因を作ってるのは自分達じゃん。



まあ…脚本家の作者への不満投稿については、作者の意向が製作陣から上手く伝達されてなくて、事情わからずについこぼしてしまったのかも知れないけど…

でもそうなると、そもそも契約で交わしてたはずの「原作に忠実に」って言う大事な部分を脚本家に伝えてないのは大問題だけどね。



それに、仮にいくら事情を知らなかったにせよ、SNSで大勢が見える場で、作者が悪く見えるような投稿をした脚本家や、それに追随した脚本家仲間達も正直どうかとは思う。



案の定、後に叩かれる原因となったその投稿も見たけど、明らかに仲間うちで、業界の常識を知らない(と判断した)作者をみんなで晒し者にするような構図。

まるで脚本家として芸能界に長くいる自分達が上だとでも言いたいのだろうか…と思わざるを得ない。



近年はネットの普及により情報量が増えたことで、大御所芸能人の不祥事が暴かれて次々とTVから姿を消したりと、昔から続く芸能界の悪しき村社会も崩れ始めているようにも見えたが、実の所はまだ見えない場所で根強く残っていたんだなと感じた。



もちろんそれが、作者が自らの命を断つ原因となったとまでは言わないが、先述の番組制作陣の対応で少なからず作者が嫌な思いをしたのは間違いないし、脚本家達の愚痴投稿もあまりに原作者への敬意を欠いたものであったと言わざるを得ない。



だからこそしっかりと故人やご遺族に真摯に向き合って、不誠実な対応をせず、今一度自身の行いを振り返り反省すべきだと思う。

そして一生忘れてはならないだろう。



芦原妃名子先生のご冥福をお祈りいたします。