5種の談 | 市民社会づくりの日々

5種の談

昨日から道央に来ています。


昨夜は白金温泉に泊まり、今日は深川にいます。


長女の病気「レット症候群」の親の会であるレット症候群協会のキャンプが5年に一度北海道で開催されていて、今年は前回開催から5年がたち、次の順番が回ってきたので、その実行委員会が開催されています。


深川まではそれなりに遠く、今日の実行委員会のスタートは午後2時ではあったのですが、朝早くに出るのが大変なので前のうちに近くに移動しておこうと思い立ち前入りしたのが白金温泉でした。


いやいや、昨日の夜中に到着したのですが、「今の季節は何??」ってようなそれなりの吹雪で暗い夜の山道を深く深く進むのはちょっと不安になりました。


でも、無事に到着して明け方に温泉に入ってきました。


そして、今回前入りした目的はもう一つあって、今日の午前中に東川のO友さんに会いに行くためです。


O友さんは発達障がい(特に自閉症)の専門家。


アスペルガーの世界を言語化することに目覚めた次女が自分の世界観を共有できる人と話がしたいという希望があり、かねてより機会があれば話をしようと思っていたところ、今回の深川行きが決まったので、立ち寄ることにしたのです。


1時間半ぐらいでしたが、次女も最近、自分の中で起こっている感情さんと理性さんの関係についなど語っていました。


私もなかなか面白かったです。


その中で、昨日のフィバ研で整理されたホットなテーマについても議論してみました。


人と人との会話は目的と求めるものによっていくつかの種類があるのではないかという説です。


私たちが整理したのは以下の5種類。


①雑談 (他愛のない話題を取りとめもなく話す。相手に求めるものは相槌、適度な同意)


②相談 (どうしたらよいかわからないときに相手に判断や評価を仰ぐ、できれば頼りたい。相手に求めるものはアドバイスや方向性、指示、教示など解答)


③情談 (自分の感情を伝えたい、ぶつけたい、吐き出したい。相手に求めるものは受け入れてもらうこと、同調してもらうこと。感情の交流、共有化)


④フィバ談 (自分の考えていることや感じていることの意味や価値を確認したい、振り返りたい。相手に求めるものは感想、違った視点からの意見、客観的視点や意味づけ 自分を資源化するため材料)


⑤ほうれん談 (報告、連絡などの事務的なインフォメーション。相手に求めるものは把握と了解のみ)


私たちの会話はこの5つの違った意味合いのものを無意識的に使い分けていて、同じ言葉で発信をしていても、実は目的や相手に求めることが違うこともあるんじゃないか?ということになりました。


なるほど、それはすごくわかりやすい。


その結果満場一致で私が否応なく気付かされたのが自分の決定的な③の欠落でした。


自分は情の交流や同意などについてはまったく求める素地がなく、これは次女にも末っ子にもお墨付き済み。


普段から対人でうまくいかないのは私のこの情の交流への欠落が根本にありそうな気がしています。


さすがにフィバ研、自分のことがまた新たにわかりました(苦笑)。


さて、先程の5つの会話に戻りますが、この5種類のミスマッチがコミュニケーションギャップのもとになることもさることながら、自立に向かうためには④がポイントになりそうだということもわかってきました。


おそらく、自立支援においては相手の多様な発信を④へと変換することが重要なプロセスになりそうです。


それは一対一よりも多様な生身の人間関係の中から生み出される方が効果的だと思います。


だからこそ、フィードバック研究会があるのですけどね。


さて、盛り上がってきましたが青年の家の消灯時間もありますし、明日はまたロングドライブなのでそろそろ寝るとします。


5種類の会話。


これからもまだまだ分析の余地がありそうです。