もう1つの名物料理(今治市) | 日本一周(分割)自転車紀行

日本一周(分割)自転車紀行

2010年、MR4F(折りたたみ自転車)で突然西へ。
東海道、山陽道、山陰道を駆ける。

そして2年後、再び自転車に跨る…

ただし、自転車走行ではなく自転車旅行。
観光も食事も目的だし、宿泊はホテル。
普段は自転車に乗らない。

これでも日本一周できる…のか?


翌2016年7月14日11時。

ホテルをチェックアウトすると、
今治駅の東を通る国道317号を北東へ。

すぐに右折して裏道に入ると、
「白楽天」が見える。


昨日は今治名物の焼き鳥を食べたが、
今治のもう1つの名物が焼豚玉子飯だ。

中華料理店のまかないだったものが商品化されると、
現在は市内の複数の店で提供されるなど広がり、
2011年のB-1グランプリでは優勝。

ファミリーマートでもコラボ商品が出されるなど、
まさにB級グルメの代表のような料理である。



白楽天
白楽天




焼豚玉子飯は甘辛いタレがかかったご飯の上に、
チャーシューそして目玉焼きを載せたもの。

目玉焼きは半熟になっており、
黄身を潰してご飯と絡ませて食べる。


これもまたこってりとした食べ物が好きであれば、
当然のように美味しく食べられるものであり、
当然のごとく僕も大好き。

ボリュームはそれなりにあるが、
あっという間に食べ終える。



豚玉丼
焼豚玉子飯




店を出ると今治駅へ向かうと、
駅前にはなぜか猿飛佐助像がある。

猿飛佐助は真田十勇士の一人で忍術の達人。
小説、映画、漫画などで登場する非常に有名なキャラクターだ。

もともとは講談をノベライズして出版した
立川文庫の「猿飛佐助」が初出なのだそう。

その立川文庫の原作者が今治市出身であったことから、
ここ今治駅前に像が建てられたのだという。


要するに境港市にある妖怪の像と同じ。

もちろん猿飛佐助の名は知っていたものの
原作者のことを知らなかったため全くピンと来なかったが、
いろいろとあるものだ。


猿飛佐助像の横にはバス総合案内所があり、
バス乗り場が並んでいる。


今治市はこれまで何度も訪れたことあるため、
特に訪れたい場所もない。

したがって今日はもうこれで帰る予定だ。


ただ東京に帰るには
今治市はなかなか不便である。

まず空港がない。

四国にある空港は
松山、高知、徳島、高松の4つ。

一番近いのはもちろん松山空港だが、
今治駅から松山駅までは電車で1時間以上。

松山空港はさらにその先だから、
かなり時間がかかる。

時間も読みづらかったため、
そもそも航空券は取っていない。


また今治市から本州に渡るしまなみ海道には
電車が通っていない。

そのためここから電車で帰るには
瀬戸大橋を渡るしかない。

つまり今回の旅程を電車で逆走して、
瀬戸大橋を経由して岡山県まで行くことになる。


今治駅から岡山駅まで2時間以上。
そして岡山駅から東京駅まではのぞみで3時間半。

かなり時間がかかる行程である。

一方で、電車でも瀬戸大橋を渡りたい気もするし、
乗る機会のないローカル線を使うのも
1つの選択肢だろう。


飛行機、電車に続く選択肢が高速バス。
今治駅からは主に2種類の高速バスが出ている。

まず電車と同様に丸亀市まで戻って瀬戸大橋を渡り、
神戸市または大阪市まで向かうバス。

今治駅から神戸市までは4時間強、
大阪市までなら約5時間。

電車よりも時間が掛かるが料金は安い、
よくある高速バスだ。


そしてもう1つがしまなみ海道を通り、
福山駅まで向かうバスだ。

今治駅から福山駅までは1時間半。

福山駅から東京駅まではのぞみで3時間半程度だから、
合計5時間強といったところ。

これが飛行機以外では
最も速いルートである。


電車を使うかバスを使うか。
瀬戸大橋を通るかしまなみ海道を通るか。

なかなか悩みどころではあるが、
やはり時間がかかるのは厳しい気もする。


何しろ東京駅に着いて終わりではなく、
そこから家まで帰らなければならないのが重い。

瀬戸大橋は確かに魅力的ではあるが、
自転車で一往復半したしまなみ海道を
バスで渡るというのも悪くないだろう。


今治駅前12時10分発の
しまなみライナーに乗り込む。

平日ということもあり同乗者は10人程度。
みんな旅行者なのだろうか。


ただ考えてみると、ここから広島方面に向かうには
実質的にこのバスしか選択肢がない。

そう思えば仕事でも需要があるだろうし、
存在意義は大きいのだろう。



猿飛佐助像
猿飛佐助像




バスはしまなみ海道を走っていく。

自転車は通れない自動車道を走っていくため、
各島をつなぐ橋以外は懐かしい風景というわけでもない。


そしてしまなみ海道を渡り終えたあたりから
大雨が降ってくる。

明らかに一時的な通り雨という感じの土砂降りだが、
だいぶホっとする。


実はもう一度自転車でしまなみ海道を走り、
尾道市に戻るという気持ちも少しあった。

そもそも天気予報は晴れであり、
雨が降るとはまったく考えていなかった。

結局、帰る時間や疲労などを考慮して止めたのだが、
本当に止めてよかった。


福山駅に着いたのは13時40分。

急いで新幹線乗り場へと向かい、
13時59分発の新幹線に乗り込む。


ここからは長旅。

四国一周を果たし美味しいものを食べ、
気持ちよく帰宅する。



来島海峡大橋へ
来島海峡大橋へ

橋を渡っていく
しまなみ海道を走る





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2016年7月14日

今治駅周辺(今治市)
走行距離:約1km(google map)

■もう1つの名物料理
(今治市)

地図の詳細