広島名物目白押し(広島市→廿日市市→大竹市) | 日本一周(分割)自転車紀行

日本一周(分割)自転車紀行

2010年、MR4F(折りたたみ自転車)で突然西へ。
東海道、山陽道、山陰道を駆ける。

そして2年後、再び自転車に跨る…

ただし、自転車走行ではなく自転車旅行。
観光も食事も目的だし、宿泊はホテル。
普段は自転車に乗らない。

これでも日本一周できる…のか?


2010年9月22日。

ホテルをチェックアウトすると、
紙屋町から八丁堀へと向かう。

といっても数百メートル東に移動するだけだが、
ここらが広島の商業の中心地。

デパートが建ち並び、
飲食店も南の繁華街・流川に向けて広がっている。


かなり広い範囲で賑わっており、
思っていた以上に都会だ。

神戸よりもその範囲は広く見え、
さすが中国地方一の都市と思わせる。


そして繁華街のなかにあるのが「お好み村」。
広島風お好み焼きの店が集まった施設だ。

2~4階の3フロアに
20店舗以上のお好み焼き店が集結している。


店といっても仕切られているわけではなく、
カウンターがあちこちにあるタイプ。

フロア中におたふくソースの臭いが立ち込め、
活気が伝わってくる。

さすがに店の違いなどもよくわからないので、
適当に2階にある「山ちゃん」に入る。


そういえば関東などでは「広島焼き」と呼ぶこともあるが、
現地では普通に「お好み焼き」だ。

そして広島のお好み焼きはすべて麺入りかと思っていたが、
実際はそうでもない。

麺がないタイプも普通にあり、
麺入りと同様にメニューに並んでいる。

また、イメージでは麺は焼きそばタイプだが、
うどんがあるのも予想外だった。


また、鉄板焼きメニューもあったので、
牡蠣焼きも注文する。

牡蠣はお好み焼きに並ぶ広島の名物。

どこかで食べたいと思っていたが、
同じ場所で食べられるのであればそれにこしたことはない。


広島風お好み焼きを現地で食べるのは初めてだが、
やはり関西風のお好み焼きとは全く違う。

関西風は具材を入れた生地を混ぜてから焼く。
要するに生地がすべてだ。


一方広島風は、具が入っていない生地を
まず薄くクレープのように敷く。

そしてキャベツやもやしなどをこれでもかというほど盛り、
その上に肉を載せ、後から麺や玉子を追加していく。

要するに生地の部分はほとんどない。


関西風は小麦粉中心でこちらは野菜が中心といった感じ。
たこ焼きと明石焼きの違いに近いような気がする。

僕はどちらかといえば広島風の方が好きかもしれない。

若い頃ならば関西風の方が好きだっただろうが、
最近は野菜が多い方がおいしく感じる。

年をとったせいだろうか。


お好み焼きと牡蠣焼きを食べ終えると、
再び自転車にまたがり南下していく。

国道2号に入ると右折して西へ。
橋を4本渡るとようやく中州地帯を抜ける。


ここからは南西へ。
JR山陽本線と広電(広島電鉄)と並んで走っていく。

中心街からは外れたものの、
それほど寂しいというわけではない街中の国道。

広電はJRと比べて駅数が多いので、
頻繁に駅前を通り過ぎていく。


廿日市市に入ると間もなく海沿いに入り、
しばらく走ると宮島口に着く。


ここは広島県屈指の観光地・宮島への入口。

右手にはJRの宮島口駅、左手には広電の宮島口駅があり、
そのすぐ先にはフェリー乗り場がある。


宮島の正式名称は厳島。

言わずと知れた厳島神社で知られる島であり、。
松島、天橋立と並ぶ日本三景のひとつで世界遺産でもある。

また、厳島自体は、毛利元就が陶晴賢を破った
日本三奇襲戦のひとつ「厳島合戦」の舞台として有名だ。

正式名称は厳島ではあるものの、
駅名には宮島が使われ、地名も宮島町となっている。


宮島へはフェリーを使わないと行くことはできない。

岡山では「フェリーだから」という理由で直島行きを断念したが、
そんなことを忘れるほど自然にフェリー乗り場に並ぶ。

日本三景ということもあるし、
フェリー乗り場が国道2号から見えるというのも大きい。


フェリーで宮島に渡る。

宮島のフェリーの桟橋があるのは、
厳島神社とは少し離れたところ。

フェリーを下りてから厳島神社までは歩くことになる。


道端には鹿がおり、
普通に生活している。

毎日多くの観光客が訪れるだけあって、
まったく人に怯える様子はない。

近づいて写真を撮ってもまったく動じない。

逆に餌をあげようとした人は
襲われんばかりに追いかけられている。

これぞ観光地といった雰囲気だ。


しばらく歩くと厳島神社に着く。

厳島神社は593年に創建されたとされ、
宗像三女神の市杵嶋姫命、田心姫命、湍津姫命を祭神とする。

安芸守に任官した平清盛によって平氏の氏神として尊崇され、
現在の大規模な社殿が造営された。


厳島神社といえば海に浮かぶ鳥居。

何でも島全体が神としてあがめられてきたため、
地上では畏れ多いと海中に社が建てられたのだという。

社殿自体も海にせり出すようにして造られており、
まるで海に浮かんでいるようだ。


厳島神社は社殿の中に入り、
歩いて見学することができる。

思えば金閣寺や銀閣寺は
中に入ることができなかった。

眺めることしかできなかったのも
物足りない理由のひとつだったのだろう。

やはり自由に歩いて
見学することができると満足度が上がる。


社殿の中を歩き奥に進むと、
鳥居が目の前に見える。

現在は完全に海のなかに立っているが、
干潮時は鳥居まで歩いていくことができるらしい。


ひと回りすると、表参道商店街を通って桟橋に戻る。

ここはいわゆる参道口であり、
様々なお店が並びお土産などを売っている。

もちろん広島名物のもみじ饅頭も売っている。


宮島は思っていたよりも大きく、
実は厳島神社以外にも名所が数多くある。

今回は時間がないが、
次回広島に来たときはぜひ訪れてみたいものである。


再びフェリーに乗り宮島口に戻ると、
国道2号に向かう途中の店に行列ができている。

あなご飯で有名な「うえの」だ。

昼にお好み焼きを食べたので、腹は空いていない。
しかしせっかくなので行列に並ぶ。


あなご飯は、ご飯の上にあなごの蒲焼が載っている形。

ゆえに寿司屋で食べるあなごとは少し違う風味で、
あなご寿司とうな重の間くらいだろうか。


ただ、やはりうなぎとは全然違う。

ひと言でいえば、うなぎの方がどっしりとしていて、
あなごの方があっさりとしている。

そして僕はあなごの方が好きだ。
やはり年のせいか。


すっかり満腹になると、
再び国道2号を南西へと進む。

広電は宮島口駅で終わっているため、
今度はJR山陽本線と平行して走る。


間もなく大竹市に入ると、
久しぶりに道も広くなっていく。

左手には岡山辺りから目にするようになった
「you me Town」が見えてくる。

「ユーミータウン」と読むと思ったが、
どうやら「ゆめタウン」らしい。

これも微妙に難読だ。


そして小瀬川を渡ると、
山口県玖珂郡和木町に入る。

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2010年9月22日

広島駅(広島市)~山口県境(大竹市)
走行距離:約36km(google map)

■広島名物目白押し
(広島市→廿日市市→大竹市)