昨日(7月17日(土))の日経新聞(夕刊)に、「不朽の一点 オルセー美術館展」と題して、細川護熙元首相のお好きな作品が紹介されていました。


紹介されていた作品は、現在、国立新美術館で開催されている『オルセー美術館展』に展示されているクロード・モネの『ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光』(1904)。
モネは、1899年から3度にわたってロンドンを訪れ、100点あまりの作品を描いていて、この時、モネ夫人(アリス)に送った手紙の一節に「テムズ川は金色で何とも美しく、太陽と水のきらめきを追いながら実に夢中で作品に描いた」と書かれていたそうです。

Going my way ~どこまでも続く道~-モネ

この時、描いたモネの作品は、国会議事堂やウォータールー橋などのモチーフで、建物を取り巻く霧の動きと透明感を描写すること、輪郭をぼやかして、陽光を浸透させることにすっかり魅了されていました。


この作品を描く前からルーアン大聖堂などの連作を手掛けて、刻々と変化する光の状態を描きわける新しい境地へと踏み出したモネにとって、霧のロンドンは心弾むかっこうの題材だったに違いない・・・ということが書かれていました。


細川元首相は、この「ロンドン国会議事堂」よりももっと早く1873年に描かれた「印象、日の出」もお好きなんだそうですよ。(この作品は、モネの代表的な作品のひとつで、印象派の名前の由来ともなった素晴らしい作品です。)


Going my way ~どこまでも続く道~-モネ


細川元首相は、この絵を眺めていると、アリスへの手紙のように、まさにゾーンに入って夢中で筆をふるっているモネの姿が彷彿と浮かんでくるような気がするそうです。


私も、オルセー美術館展で、モネの絵を目の前で観た時、夢中で絵を描くモネの姿が脳裏に浮かんできました。そして、このカンバスの前にモネがいて作品を描いていたんだな・・・キャンバスの向こうには、睡蓮の池やテムズ川や国会議事堂の景色が広がっていたんだな・・・実際の景色はどんな風だったんだろう・・・と想像しながら鑑賞してきました。


オルセー美術館展も後一ヶ月・・・。もう一度、観に行きたい!と思いながら、なかなか行けていませんが・・・。来月、夏休みに入ったら行きたい♪と思っています。(そうそう、昨日の日経新聞(朝刊)に、画家の横尾忠則さんと作家の諸田玲子さんがオルセー美術館展を訪れて、モネ、セザンヌ、ルソー、ゴッホの名画について語った記事も掲載されていました。時間があったら、そちらの記事の感想もブログに書きたいと思っていますが・・・。)


細川元首相が、モネの絵をお好きということは知らなかったので、とても興味深い記事でした。