コロナ禍を駆け抜けた親父。後編 コロナ禍における人間らしく死ぬということ | 明日天気になぁ~れ!ミウラはり灸漢方院のブログ

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尼崎市武庫之荘のミウラはり灸漢方院のブログです。
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こんにちは
ミウラはり灸漢方院です

後編になります
【1月14日(土)】
午後に病院から電話
もう、間もなくと思うので面会に来てくださいとの連絡
担当医は『おそらくこれが最期の面会になると思います』
2人までなので弟と面会する
面会に至るまで、完全武装で挑む…。ゴム手も2重、どんだけ意味あるねん
それでも、完全に感染を防御できないこともあるのでそれだけはご了承くださいと…。
全部脱ぎ棄てて、闊歩したい衝動にかられる




許された時間は15分
考えたら昨年の8月からほとんど会えていない状態だ
もう、意識は無い。呼吸も下顎呼吸になっている
親父に『もう少し頑張れよ!そうしたらちゃんと人間らしく送ってやれるからな』と声をかける

この後担当医から電話があり、
当初月曜日の1月16日(月)になれば一般病棟に移れるとの話であったが
『この後抗原検査をして陰性なら一般病棟に移ってもらいますが、陽性ならこのままコロナ隔離病棟になる』とのこと
このまま、コロナ病棟?
ここで、若い医者ともめても仕方ないのでその場はそのまま電話を切った
病院自体もコロナが5類に落ちる過渡期でもあり、取り扱いに混乱しているように見える
あとで、電話が掛かってきて抗原陽性とのこと

『抗原検査ってウィルスのタンパク質でウィルス活性の無い残骸でも陽性になることがるでしょ』と反論すると
何も返ってこなかった

【1月16日(月)】
朝一番に県立病院に担当医と繋いでもらうように電話をする
受付は担当医には直接つなげないという
かなりきつい口調で、『忙しかったら外来終わってからでいいから手が空いたら電話するように伝える』
担当医から電話があり、直ぐに一般病棟に移すように要請すると
『国の基準で発症から20日間は一般病棟に移せない』という
『それ、どこの基準なん?総合医療センターは10日が国基準って出されたがな』
『いえ、国の基準です…。』
『なので17日(火)にならないと移れません』
これは翌日また電話がかかってきて、『わたし17日って言いましたが、発症日を0日とカウントするので移れるのは
18日(水)になります』
この若い医者をどなっても仕方ないので承諾する

あとで、葬儀屋さんに聞くと病院によって基準がバラバラだそうだ


【コロナ病棟で死ぬということは】
コロナ病棟で死を迎えるということは、どういうことかというと
『人間らしく死ねない』ということを意味する


死んだら、まるでゴミのように納体袋に入れられ、搬送車もコロナ専用の車両を使い、焼却する際も専用の窯で焼かれる
おい、おぃうちの親父はゴミとちゃうど!
だいたいウィルスって宿主が死んだら死ぬやろ、細菌と違うねんから!

もう、何もかもむちゃくちゃな世界になってる

『そしたら日付が変わったら、ええんか?』って聞くと
『いえ、どこの病棟で亡くなられたかによって対応が変わります』という…。

『じゃ、日付変わったらすぐに移動してくれ』っていうと
『安全のために、スタッフがそろった午後になります』
(なんの安全やねん!)
『その代わり、発症から20日経った18日(水)には、熱があっても、抗原が陽性で有ろうと、もう人には感染させる
ウィルス力もないと考えて、無条件で移動が可能です』
(もう、なんやねんそれ! 一体なんのどこの、どんな基準やねん!!)
17日と18日にどれだけの差があるねん!!

【1月18日(水)】一般病棟移動日
朝から病院から電話が鳴る
呼吸が弱くなってる状態で午後2時に一般病棟に移るので、2時過ぎに来てほしいとのこと
O2 10リットル投与 CPO2 90%を維持しているものの
チェーンストークス型呼吸が出ている
これは、大きく吸い込んだ後、8秒から10秒の無呼吸があり、また、大きく息をする
これを繰り返す。
人間が死ぬ前にする呼吸になる
親父、よくがんばったな !

ほんとによくがんばった!
これで、普通に人間らしく送ってあげられるで…。

【1月19日(木)】臨終のとき
朝から県立から電話が鳴る
一瞬ドキッとするが、出て見ると、何時でもいいから面会時間に関係なく来て頂いて結構ですとのこと
午前中の仕事をキャンセルし病院に向かう
担当医からこれ以上の検査及び投薬などを中止しますとの連絡もあった
(無駄な延命治療、心肺蘇生術、人工呼吸器も使用しない旨伝えて有る)

弟夫婦、長男、次男も駆けつける
長男は、会社が病院のすぐ近くで抜け出して駆けつけていた
次男は、学校を午前中で早退し駆けつけた


僕にりつぎさん、そして、かずきんは午前中試験でどうしても午後2時くらいなるとのこと


朝から病室に詰めていた僕たちは、コロナ禍ということもあり、面会謝絶の他の病室の患者さんの手前
一旦ロビーに出ていた
午後2時前
9階の窓から、かずきんが駅から走ってきて病院に駆け込む姿が見えた
(良かった!間にあった!)

その時に師長さんが『直ぐに病室に戻ってください』と伝えに来た
全員で親父の元へ
一旦会社に帰っていた弟の長男も、なんか変な予感がしてと戻って来ていた
かずきんが、病室に入ってくる






おとっつあん、これで全員そろったで
良かったな…。
ほんまに良く頑張った!

ほんまに良く頑張った!!
向こうに行ったら、おかんに自慢してええぞ!
おかん、良く見守ってくれたな…。


午後3時31分
無呼吸と大きな呼吸を繰り返していた呼吸が止まった
モニターの心電図もフラットになった

しばらくして、師長さん看護師さんが入ってきた
『あとで先生に確認してもらいましょう』
そして医師の死亡確認
遺体搬送車を手配して午後4時半に迎えに来てもらう
送りだしには、医師、看護師、看護師長が付いてきてくれた
師長は『お孫さん全員間にあいましたか?それはよかった。途中で心拍一回戻りましたもんね。ちゃんと聞いてられたんですよ…。』
初めて会った時から、ほんとに心根の優しい人に感じた

年末から火葬場が混んでいて、24日(火)に予約が取れた
それまで自宅に安置すると、結構日数もあり、親父は完全に家族葬で送ることに決めていたので
そのまま、おかんの時にもお世話になった葬儀屋さん(株式会社 博益社)の安置室まで運んでもらった
ここの社長は僧籍も持っておられ、上に道場があり今回はお導師さんもお願いした

ほんとに家族だけの家族葬
身内には事後報告にさせて頂きます
それでも、とても良いお葬式が出来たと思います






社長・奥さんお世話になりました
また、れいなちゃんファミリー
親父と交換日記やいつも気にかけてもらったり、ありがとうございました
森井さんも、いつも気にかけて頂き、色々好物も頂きました

なにより、りつぎさん
おかんにおとっつぁん、ほんまに、ほんまにお世話になったね
ありがとう
親父が亡くなった後、実家を片付けていると、
親父の遺書めいたものが出てきた…。
いつ書いたんだろう…。
文字が乱れてたり、誤字、おかんにがんばれなど辻褄が合わないところもあるので、
転倒してから、おかしくなっていくあたりに書いたのだと思う



親父、元はと言えばおれの言うことを全く聞かんかったら、コケてこういうことになったんや!
あの世で、おかんにこっぴどく怒られておいで

また、来世でも『家族』をしような!
ありがとう。
去年の5月から家族誰とも会えなかったもんな
その中でほんとによく頑張った!
ほんまにお疲れさまでした!
良く頑張った!すごいで!

またな…。

=最期に=
昨年から死亡者数が異常なことになっている
それも超過死亡数がとんでもないことになっている
これはもはや、大災害或いは戦争並みといっていい
理由にコロナもあるでしょう
ワクチンによるものあるでしょう
それに加えて、適切な医療を受けれずに亡くなられた方も多いと思う

今ほんとうに病気なんて出来ない世の中になってる
病院もおかしい
介護の世界もおかしい
介護の世界も情が無いよね
ケアマネもそう。すごいビジネスライクなのには少し引いてしまうわ
施設にしても
今回親父が亡くなったことを施設に伝えると、施設長は一番初めに『死因は何でしたか?』と聞いてきた
『誤炎性肺炎です』と答えるとホッとしていたようだ
自分ところからクラスターが出て
職員から始まったクラスターで、親父が一番初めに入院したから死因が『Covid-19』であれば、具合も悪かったことだろう

=解説=(東洋経済からの抜粋記事)

日本の死亡者数が急増している。厚生労働省の人口動態統計(概数)によれば、今年1~3月には約42万人が亡くなり、死亡数は前年より約3万8000人(10%)増えていた。さらに、共同通信によれば、今年1~6月までに、約77万7000人が死亡し、例年の死者数と比べた「超過死亡」は1万7000~4万6000人と推計されるそうだ。

共同通信は、その理由について、「増加の要因として、新型コロナによる直接死のほか、医療逼迫の影響で医療機関にアクセスできず新型コロナ以外の疾患で亡くなったケース、外出抑制など生活習慣の変化に伴い持病が悪化したケース、経済的な困窮によって自殺したケースなど間接的な影響も考えられると専門家はみている」と報じている。