自分の子供が成人してしまうと

小さなお子さんがいる御家庭と
疎遠になりがちだが、
仕事柄、スタジオでは、
4歳時からの受け入れをしているので、
そんなママさん達との交流がある。

最近の幼稚園児や小学校低学年の
お子さんがいるご家庭のママさん達は、
私が経験した時代よりも
はるかに仕事をしている率が上がっている。
それでも午前中を中心とした仕事をして、
午後は、以前よりも選択肢が増えた
子供の趣味、習い事の送り迎えに
時間を費やしている。
時代は、正に共働き時代が当然になった。

日本では、そうしなければならない事情が
昔からあったし、女性の社会進出が
進められてきた。

ドイツ
(私が住んでいるのは旧西ドイツ地域)では、
その昔、1970年代まで結婚したら
奥さんが仕事をしてはいけない時代だか風潮が
あったそうで、専業主婦という観念が
夫側にあったという事をボスから聞いた。
そういう時代背景から
女性が仕事をする事に
理解のない男性が多くいたと。
その70年代に結婚しているのが、元義両親だ。
ただ時代の移り変わりで、
この世代の母親達も仕事を持つ事が
多くなったのではないかと
私の周りの様子からの判断でしかないけど、
そのように思う。

最近のママ達は、
子供が1歳を過ぎたあたりから
仕事復帰を目指している事が
多いように思う。
これもその可能性をサポートしてくれる
幼稚園の1歳児入園受け入れ、
ベビーシッター業の充実がある。

時代が20、30年程、
過去にタイムスリップしてるんじゃないかと
こちらに来てからずっと
いろんな場面で時代錯誤は、
感じていた。
のんびりと草原や牛を眺めて、
外からの走る車の音や広告を流す拡声機の声、
こういった雑音が一切ない場所で
今だに生活をしている
私が以前住んでいた土地の人達には、
それが日常なのだ。

私にとっては、
その静けさが
とても気味の悪いものだった。

そんなのんびり生活も楽しめばいいといえば
それまでだが、
私は、それが嫌で嫌で仕方がなかった。

それにスタジオに来るお仕事ママさん達は、
多少疲れてはいても
やはり生き生きしているように見える。

こっちの親友は、
20歳の時に一番上の子を産んで、
3人目の子が小学校入学と同時に
昔から夢だった教師として初就職した。
確か彼女は、その頃、30代半ばだったと思う。
その間に離婚も経験し、
ご両親や一番上の息子さんのサポート
(思春期だったにも関わらず、
下の子達の面倒を本当によく見ていた...)
の上で、成り立った彼女の夢。
事実、仕事をしていかなければ、
生活していけない理由もあった。
でも彼女は、生き生きしていた。

2020年、コロナと共存する世界は、
今後をどう変えていくのだろうか...