ヒマちゃんが かえって来ない

もう三日目の晩になった…

 

このまま エプロンのように もう二度と帰ってこないのでは…

と ざわつく想いが広がる

 

 

エプロンは ヒマちゃんとは違って 肝っ玉の据わった マイペースな女の子だった

狩りの獲物を 昼寝している私の枕元に見せにきたり

幼子の手で もじもじされても 嫌がらず相手になってやった

庭で草花の手入れをしていると 出窓から 眺めていたり…

 

       

 

エプロンがいなくなったのは 病院から帰宅したその日だった

副鼻腔炎の治療で 通っていた

 

車から降り ケージから出してやっても リビングに行かず 

玄関ポーチでお座りしたまま動かず 日向ぼっこかな…と 見守っていると

エプロンも私をしばらくじーっと 見つめていた

だが そのまま外へ出たきり 二度と戻らなかった…

 

待てど暮らせど…戻って来ず

今日で何日と…日を数えながら 手帳の日記欄にエプロンの似顔絵が並んでいく…

 

昔は 茶トラのチャコの顔が並んだものだった

だが やがてあきらめて チャコの顔を描かなくなった

思い出いっぱい残して エスパー猫チャコも 永遠に私の元からいなくなった

 

どうかどうか… 

ヒマが あの子たちのように 二度と戻って来ないということが

ありませんように…

 

ヒマちゃん~~~帰ってきて!

 

 

誰かこの子をしりませんか?