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僕たちの働き方はどうなるのか。~雇用の流動化と固定化~

働き方をテーマにした書籍や講演等が人気を博しています。

高度成長期の働き方モデル(卒業→就職→結婚→子育て→引退)が崩れ、

これからの社会で、どう働き、どう生きていくべきのか。

明確なモデルの示されないもどかしさから、

人々は、色々な人たちの考えや思想を聞いて、

自分なりの答えを導き出したいと考えているのでしょう。


しかし、私個人的には「国の方針がぶれまくり」なのも

大きな問題ではないかと考えています。


労働市場というのは、良くも悪くも政治の影響を強く受けます。

人々が働き生活をするというのは人生の基盤であるため

その基盤を決める労働政策には

きちんと論理だてられた政策の整合性と一貫性が求められます。


今最も深刻だと考えられるのは、

1、雇用を流動化するべき。

2、雇用を固定化するべき。

という二つの対立軸が政府内に存在することです。


この考え方をめぐって、

国の方針がどっちつかずの、ぶれまくりな現状が

最も深刻で危険な状態をもたらしていると考えています。


先日発表された政府のフロンティア分科会報告書では、

「雇用を流動化するべき。」という立場をとっています。


~以下引用~

企業内人材の新陳代謝を促す柔軟な雇用ルールを

整備するとともに、教育・再教育の場を充実させ、

勤労者だれもがいつでも学び直しができ、

人生のさまざまなライフステージや環境に応じて、

ふさわしい働き場所が得られるようにする。

具体的には、定年制を廃し、有期の雇用契約を通じた

労働移転の円滑化をはかるとともに、

企業には、社員の再教育機会の保障義務を課す

といった方法が考えられる。場合によっては、

40歳定年制や50歳定年制を採用する企業が

あらわれてもいいのではないか。

こうした雇用の流動化は、能力活用の生産性を高め

企業の競争力を上げると同時に、

高齢者を含めて個々人に働き甲斐を提供することになる。

~引用ここまで~


時代の変化のスピードがかつてないほど高まっている

現代社会では、意味もなく一つの会社で一生働くというのは、

あり得ない選択肢です。


高度成長期には、護送船団方式によって産業は保護され、

企業で働く=準公務員のような状況が許されていましたが、

これは長い歴史の中で考えればごく数十年の

特殊な事象であったと認識するべきです。


今、新卒で入社した企業が10年後、20年後に潰れていないという

保証はどこにもありません。


個人は時代時代のニーズに合わせたスキルやノウハウを随時習得しながら、

長い人生の中、フレキシブルにキャリアの階段を登っていく形を

志向していくべきなのでしょう。


ですが一方、実際の政治の現場では次々と2の「雇用を固定化するべき。」

という方針に基づいた法律が作られています。


勤続5年の契約社員を無期雇用に変更する労働契約法の改正。

60歳以上の労働者の雇用を義務付ける高齢者雇用安定法。等


どんどん「雇用を固定化するべき。」といった話が進んでいます。


結局「雇用を流動化させたいのか。」「雇用を固定化させたいのか。」

理念も、意図も、脈絡も、論理も、

何もかもが、さっぱりよくわからない状態になっています。


これでは、日本国家に籍をおく日本国民が、

その働き方に悩むのも無理はありません。


もちろん、雇用を流動化するのも固定化するのも

それぞれメリット・デメリットがあります。


どちらを選択するかは、

国としてどのような方向を目指しているのか。

国民全体がどのような生活を望むのかによって決まることだと思います。


ですが、一番危険なのは

「流動化」と「固定化」をダブルスタンダードで併存させている状態です。


もし、国として固定化の道を選ぶのであれば、

とことん固定化を進める政策をするべきでしょう。

企業に対して、非正規フリーターや

就職難の学生の採用を「義務付ける」等も行うべきでしょう。

(高齢者の雇用を義務付けることができるのであれば理論的には可能なはずです。)

まるで社会主義国家ですね。。。


一方では、流動化した環境で切磋琢磨する人材がいて、

一方では、固定化された職場でのほほんと生活をする人材が

いるというのは、国の形としてあり得ない状態です。


要は、国として雇用の流動化と固定化、

どちらを目指すかをはっきりと示すべきだということなのでしょう。

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話題の書「ワーク・シフト」でも、やはりキーワードは「ソーシャルビジネス」だった件。

今週末にブロガーのちきりん氏が企画している

「Social book reading with Chikirin」で、

一躍話題の書となった「ワーク・シフト」を読了しました。


著者のリンダ・グラットン氏は、

英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家15人」のうちの一人。


「ワーク・シフト」では、<未来を形づくる5つの要因>によって、

社会の構造が変わる中、今後私たちはどのような価値・判断基準を持って

職業人生を歩んでいくべきかを、

「3つの働き方のシフト」といった形式で提案しています。


<未来を形づくる5つの要因>

要因1 テクノロジーの進化

要因2 グローバル化の進展

要因3 人口構成の変化と長寿化

要因4 社会の変化

要因5 エネルギー・環境問題の深刻化


<3つの働き方のシフト>

第1のシフト ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ

第2のシフト 孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ

第3のシフト 大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ



著者の未来予想の設定は、2025年。今から約10年後の未来がどうなっていくのか。

多くのデータと精緻な分析によって、克明に記されています。

未来の姿がどうなるか気になる方は、ぜひ本書をご一読いただくとして(笑)


今回「ワーク・シフト」の中でも、やはり「ソーシャルビジネス」の重要性が

増すという事が語られていた点は大変興味深いです。


第1のシフト ゼネラリストから「連続スペシャリスト」への中で、

今後価値が高まりそうなキャリアの道筋の一つとして「社会起業家」の存在を掲げています。


先に記された<未来を形づくる5つの要因>の、

負の側面は現在進行形の社会課題を引き起こす要因ともなっています。

(具体的にどのような問題を引き起こしているかは本書で確認ください。)


そして、<未来を形づくる5つの要因>を、

何も考えずに漫然と迎えることによるリスクは非常に高く、

私達は逆転の発想で、上記の5つの要因をプラスに作用させて

「主体的に築く明るい未来」を描く必要があると述べています。


「ソーシャル・ビジネス」の発想は、まさにこの現在起きている社会的課題を

主体的に(自分ごととして)捉えることから始まります。

そしてその課題に対して、思考的・技術的イノベーションを生み出しながら、

その解決を目指すところにあります。


本書の中では、上記の<5つの要因>をプラスに作用させて、

社会課題の解決に挑む架空の人物(2025年の未来)の物語も登場します。


本書は、今後のキャリアや働き方を考える上でも、大変示唆に富んだ内容で、

良書であると思います。ソーシャルビジネスに興味のある方も、そうでない方も、

ぜひご一読をお勧めします。

(「Social book reading with Chikirin」に参加予定の方はすでに読んでいると思いますが 笑)


最後に著者が後書きとして「子どもたちへの手紙」として記した箇所を引用したいと思います。


みなさんは、これまでどの世代も経験したことがない難しい課題にぶつかるでしょう。

どういう仕事をするか、どのように働くか、どこでだれと働かくかという選択肢は増えますが、

自分の働き方を自分で選ぶ以上、自分の責任で賢い選択をしなくてはなりません。

(中略)

みなさんが充実した職業生活を送れるかどうかは、

次の三つの課題に対処する能力によって決まります。

第一は、職業人生を通じて、自分が興味をいだける分野で高度な専門知識と技能を

習得し続けること。第二は、友人関係や人脈などの形で人間関係資本をはぐくむこと。

特に強い信頼と友情で結ばれた少数の友人との関係を大切にしながら、

自分とは違うタイプの大勢の人たちとつながりあう事が大切になります。

第三は、所得と消費を中核とする働き方を卒業し、創造的になにかを生み出し、

質の高い経験を大切にする働き方に転換することです。



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FacebookのCOOシェリル・サンドバーグ氏の言葉から考える「これからの資本主義」について

先日WBSのインタビューに

FacebookのCOOシェリル・サンドバーグ氏が出演していました。

そのインタビューの中で、日本企業へのアドバイスとして

話していた言葉が、大変印象に残っています。


「世界中で生み出される面白い製品の中心には、いつも人がいる。

 人を中心に考えてものづくりをするようアドバイスしたい。」


今後のビジネスを考える上でも、

ひいては資本主義社会の今後の進展を考える上でも

非常に示唆に富んだ言葉であると思います。



私達は、ソーシャルビジネスが次代を担う成長産業になると考えています。

それは、氏の言葉のように、「人を中心に考えてものづくりを行う」

ビジネスであると考えているためです。


※ものづくり=製造業だけではなくITやサービス産業全般に当てはめた考え方です。

 英語ではProducts and servicesと述べてました。


なぜ、「人を中心に考えてものづくりを行う」ソーシャルビジネスが

次代を担う成長産業になるのか。より具体的に説明したいと思います。


1、課題先進国「日本」

40年後には、生産年齢人口が半減し、人口の約半分が高齢者となる国。

今後世界に先駆け、驚異的なスピードで「超少子高齢社会」を迎えることとなります。

人口構成がこれほどまでに劇的に変化すれば、これまでの社会保障を含めた

現状の社会システムがこのまま維持・継続できるとは誰も考えてはいないと思います。

そしてこの大きな変化の時期には、様々な社会問題が噴出するのも当然のことと言えます。


今後必要とされるのは、この大きな時代の変化と、

そこから生まれる新たな社会的な問題とを、より大局的に捉え、

「この新しい社会に必要とされるシステムをデザインできる能力」である思われます。


そして、そのためにはやはり

「人を中心に考えてものづくりを行う」ソーシャルビジネスの発想が必要となるのです。


また、課題先進国であるこの国で構築された社会課題解決型ビジネス(ソーシャルビジネス)は

今後高齢化が進む他国に対して、そのロールモデルを示すこともできます。

そこには、巨大な世界市場が待っており、

日本のビジネスが今一度世界で活躍するチャンスでもあるわけです。


2、「体」と「脳」の課題は解決しつつある

これまでの資本主義の歴史を振り返ってみると、

人類は、主にまず「体(手足)」の課題を解決するビジネスを発展させてきました。


足を使わずに、より遠く、より早く動けるよう、鉄道や自動車を開発し、

手を使わずに、家事ができるよう洗濯機や炊飯器や冷蔵庫を開発し、

そして手足を使わず、上記のようなプロダクトを作れるよう機械や産業ロボットを開発してきました。


そして、「体」の課題が解決されてきた後に、人類は「脳」の課題の解決に挑みました。

人間の記憶力や計算能力を「脳」の代わりに行ってくれるコンピュータの開発です。

今やコンピュータは私達の「脳」の代わりに様々なことを行ってくれています。


ムーアの法則が、このまま進展すると2018年頃には

コンピュータは人間の「脳」を超えるとも言われています。


「体」と「脳」の課題が解決しつつある現代、

それらにフォーカスしたビジネスでは、

より少ないコストと少ない人員でプロダクトを生産することが可能となってきています。

言い換えれば、そこに大量の人員と時間を割く必要がなくなりつつあるということでもあります。


そして、次に人類が着手するのは、最後の未踏の地「心」の部分となります。

「人を中心に考えてものづくりを行う」とは、

まさにこの「心」の課題にフォーカスしたビジネスであると言えます。

それがいわゆる「ソーシャルビジネスの原型」であるとも言えるわけです。


今後は、人類が望む「安全」や「安心」「明日への希望」が得られるといった

「心」の課題を解決するためのビジネスが必要とされていきます。


そこは未踏の地であるが故、当初は多くのコストと人員が必要な産業となります。

しかし「体」と「脳」の課題を解決するビジネスが辿ってきたのと同じように、

地道な技術革新の積み重ねが、少しずつそのコストを下げ、

より多くの人達の「心」の課題を解決するビジネスが発展していくと思っています。


私達は今まさに時代の転換点にいます。

「人を中心に考えておこなうものづくり」

今後非常に重要なキーワードになると思います。

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