このお話は磁石区分ですが、和翔です(>_<)
今後、BL的表現あり。これは素人が自己満足のために書く妄想小説です!!実際のものとは一切関係がありません汗。
大丈夫な方のみ、前へお進みくださいm(_ _)m
初めましての方はこちらへ。
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ステージのボルテージは最高潮。
大音量で流れる女性ボーカル。
ピッタリと張り付くような革製の黒いパンツからスラリと伸びる足が、ステージ中央のポールに絡みついた途端、スポットライトが当たり……観衆が湧いた。
ここで、ポールダンスのショーをやってるのは……もちろん知ってた。
ただ……全然注目してなかった。
だって興味がなかったから。
いつも女性ダンサーが艶めかしく踊るのを、横目に見てただけで。
「ニノ、やったよ!今日のステージ、彼じゃん!」
「は?彼って……」
「彼、神出鬼没のダンサーで、めっちゃくちゃ人気なんだよ!」
興奮気味に肩を叩きまくるのを、普段なら倍返しとばかりに背中にドロップキックぶちかまして止めさせるのに、俺はあまりに呆けていて忘れてた。
だって、そこにいたのは……俺がこの数ヶ月、ここに通いつめるキッカケになった、綺麗でちょっと短気な彼だったから。
(ニノ、すごく面白いところ紹介してあげる!)
ほぼ引きこもりになっていた俺を見かねた幼なじみが、俺をここに連れて来たのが今から3ヶ月前。
こいつには野生の勘的なのがあって。
……絶対俺はここにハマるからって、憚らなくて。
何度断っても、こいつはしつこく俺を誘ってきて、段々面倒くさくなってった俺。
(ゲームならニノも好きでしょ?たまには外に出ようよ~!)
(あぁ~っ!うっせぇ!分かったから黙れっ!)
ある日とうとうブチ切れて、渋々ついてって。
結果、俺はアイツの想像とはちょっと違うところではあるけど、アイツの言った通りに……見事にハマることになった。
最初に案内されたテーブルに居合わせなかったら、きっとハマらなかった。
二重まぶたの大きな瞳も、ぷっくりとした唇も、色白の肌も、小さな顔も。
それこそディーラーじゃなくて、モデルとかしてた方がいいんじゃない?って思うぐらい、綺麗な男。
(櫻井さんはねぇ、ルーレット強いんだよ~。オレ、勝った試しがないんだ~)
(……恐れ入ります)
ほんの少しだけ頬を赤らめながら微笑む彼に、訳もなく胸がザワついた。
男に対して、可愛いなんて……思ったことが初めてだったんだ。
こいつは既に彼と数回は会っていて、俺は初回。
俺よりこいつが彼と親しげなのは当たり前なのに。
何となく腹が立っちゃったんだ。
つまらない嫉妬だと思う。
でも、からかいたくてたまらなくなった。
(イカサマでもしてんじゃないの?)
(ニノ!?)
(………)
(百発百中なんてありえない。お兄さん、びっくりするくらい綺麗な人だけど、もしかして裏で手を回してたりとか?)
(ちょっとニノ、なんてこと言うんだよ!)
(……では試してみましょう。何番に賭けますか)
分かりやすい挑発。
でも彼は、その綺麗な顔を眉ひとつ動かすことも無く、俺にチップを賭ける場所を淡々と尋ねてきた。
ルーレットの玉を弾く白くて長い指、綺麗に切りそろえられた爪。
どれも動揺を微塵も感じさせなかった。
少し捲られた袖口から覗く白い手首は細くて。
思いのほか、見つめてしまっていた俺。
結果は……ある意味目に見えていたのかもしれない。
最初の賭けは……彼の勝ちだった。
(こうなるともっと、疑われてしまうかもしれませんね?)
そう言って最初に見せたのと同じ綺麗な微笑みを浮かべた彼が、ふいに俺に向かって体を倒してきて。
ふんわりと甘い香りが鼻を擽ったと思った次の瞬間。
(……顔洗って出直してこいよ)
小声で吐き捨てた瞳がちっとも笑ってなくて。
俺は可笑しくて笑った。
……なんて言うか、俺の心にストンと落ちてきたんだよ。
それが俺と、彼との出会いだった。
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やーっと書けた!
もうギリギリだった~!!
ホントにもうギリギリもギリギリで……書いては消し、書いては消し……
ここからどうなるやら未知数ですが、とりあえず第1話間に合って感無量……!
多分ここからラストまで時間はかかるかもですが、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m