『ごめんなさい。やっぱり仕事が立て込んでるので今日は無しで。』


二宮からそう返信が来たのは、昼休みが終わるギリギリだった。

さっきまで定時で終わる、って言ってたのにな。
…経理って、今の時期そんなに忙しかったっけ。


「月末でもねぇのに珍しいな。」
「あ、大野ー。」


独り言を言うと同時に後ろから呼ばれて、振り返ると岡田がいた。



同期の岡田は順調にエリート街道を進んでいて、営業部の部長になっていた。

この会社の社長が岡田の父親だからどうせコネだろ、って言う奴も勿論いた。

でもこいつはそんなの全然気にしないで、仕事に真剣に取り組んでいる。
その結果、今の地位があって、でも岡田はそれにも満足せずにいつも努力してて。

素直にすげぇなぁと思う。



「岡田じゃん。どーしたの?営業のお前がこのフロアに来るなんて珍しい。」
「お前んとこの部長さんに呼ばれたんだよ。今度立ち上げるプロジェクトの人選の相談。」
「あー、あれか。」
「お前のとこで決まってんの松本だけだっけ?」
「おー。後はまだ考え中。」


岡田はそうやって笑いながら話していたけど、時々窺うようにチラチラこっちを見てくる。

こういう時の岡田は分かりやすい。
何か聞きたいことがある時だ。


俺は、こいつ変わんねぇなぁって心の中で苦笑してから
「他に何か聞きたいこと、あるんじゃねぇの?」
と促してやった。


岡田は困ったように笑いながら、やっぱりお前には敵わねぇな、とボソッ呟いて、またこっちをジッと見ていた。


「まぁ、大したことないんだけどさ。」
「うん。」
「…お前最近、経理の二宮と仲いいってほんと?」


え、そんなこと?
大したことないっちゃないけど、なんで聞くんだろ。
単なる興味ならいいけど…。


おいらは一瞬どう言うべきか迷ったけど、岡田の真意が分からないから、下手に言うのはダメだと思った。


このご時世、まだまだマイノリティには厳しい。

おいらは、別に自分の好きな仕事が出来ればそれで良いから、バレてどんな処分受けてもいいけど、カズに火の粉が降りかかるのは避けたい。


あいつには笑っていてほしい。



「…仲いいって程でもねぇけど、たまに飲む仲だよ。」 
無難な答えを口にすると、岡田は何故か一瞬ホッとした顔を見せた。


「岡田、二宮となんか関係あんの?」
疑問を素直にぶつけると、岡田はまたもや一瞬目を逸らして、でもすぐこっちを見た。


「あいつ、うちの相葉と仲いいだろ。たまに相葉から話聞いてたからさ。そんな奴がお前と仲いいって聞いて気になって。」
「そっか。」

それから違う話題になったから、それ以上岡田には何も聞けなかった。

でも、なんとなく岡田が見せた安心したような笑顔が気になって、モヤモヤが胸の中に残った。



二宮、お前なんか隠してる?











翔さん、お誕生日おめでとうございます!
相葉さんの時みたいに
きちんと記事を上げたい…のですが
そんな暇があるか、というT_T



あと、私自身、会社勤めの人間ではないので
会社に関する知識はあやふやです^^;
ですのでこのお話の中で
あれ?と思うことがあるかと思いますが
優しい目で見守っていただきたいです…(>_<)