マメは
コロナ禍のせいで
中学2年に行く予定だった修学旅行も
中止になった
中学1年生の時から
修学旅行を楽しみにしていたので
中止が決まったときには
本当にガッカリしていた
学校祭などの行事や
PTA参観日も
すべてなくなって
学校生活に
いちばん影響を受けた学年だった思う
でも
マメにとって不幸中の幸いという
出来事があった
それは
高校入試で必須だった面接が
コロナ対策という名目で
なくなったことだった
フリースクールには
なじめていたマメだけど
「人に会うのが怖い」
「静かな場所に行くと
緊張してお腹が痛くなる」
という症状が消えなかったマメ
知らない場所で
知らない人たちに囲まれて
学力試験を受けるだけでも
ハードルが高かった
だけどマメが一番心配していたのは
面接のことだった
面接の練習をしながら
「緊張して上手く話せなかったら
どうしよう」
と不安がっていた
その一番不安だった面接が
「今年は行われない」
という決定を聞いた時
私もホッと胸をなでおろした
コロナ禍で制限されたり
不自由なこともあったけど
面接の中止という出来事だけは
マメにとっての恩恵だった