勧誘①
大学3年の頃だったろうか。時は1993年頃だったと思う。文系大学生の特徴で、家で暇をしていた時にインターホンが鳴った。玄関に出るとある日本人女性の横に黒人の女の子が立っていた。女性曰く、この女の子の母国は経済が困窮していてやっと作れる作物がこのコーヒー豆であり、一袋1,000円(2,000円だったかも)で売って回っています。と言いながら、そのコーヒー豆をつくる風景などのパンフレットを私に見せてくれた。そうか。と。まあ、こんな貢献の仕方もあるのかな?と思いながら私は部屋に戻り自分の財布から1,000円を出し、玄関に戻りコーヒー豆を買おうと1,000円を渡したのだが、この女性「一袋1,000円で3袋からになりますので、3,000円を・・・」と宣った。瞬間カチンと来た自分。私は概ね以下の事を言った。・私は大学生である。3,000円は大金だから払えない。・貴女は最初1,000円と言っていた。3口とは一言も聞いてない。・大体、なんで黒人を連れてくるのか?黒人=貧困というステレオタイプに付け入ってないか?東欧に行けばベルリンの壁が崩壊しソ連が崩壊したから、相当数の白人の貧困はいる。白人連れてると貧困と思われないから黒人を連れて売り歩いているんじゃないのか?そう考えるとアナタたちは差別主義者にしか見えない。と言って追い返した。あくまでこれは寄付行為なのだ。寄付行為に条件付けるって通常あり得ないと私は思っている。なお、この最低3つからという手法は営業行為だったら独禁法違反でアウトなのだが、寄付だからまあ許されるのだろう。この事から3年後、私を散々苦しめた私の出身の高校が甲子園に出たのだが、寄付の依頼が来るまでは「2万円くらい払おうかな?」と思っていたのだが、この時に来た寄付も「一口1万、二口以上」と上から目線であったので腹が立ち、速攻ビリビリに破いてゴミ箱行きになり、ゴミ箱を見た母が「お世話になった母校でしょ?可愛い後輩が頑張ったんじゃない。と、私が払ってくる!」と抜かし、「私はあの高校のせいで人生が滅茶苦茶になり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍にもなり今も治らず苦しんでいる。母よ、アナタは何故いつも加害者を擁護し、毎日胃の激痛に苦しむ被害者の私を慈しんでくれないのか?そういった意味で、あの高校にカネ払ったらババァ、テメーを殺す」という問答に発展したのだが、やはりこの時も寄付してもらう側が条件を付けるっていう発想が私には理解が出来なかった。しかも相手は私を胃潰瘍、十二指腸潰瘍にした加害者張本人である。なお、その後母が払わないように、破った寄付用紙を母から奪い取り、持っていたライターで目の前の灰皿上で燃やした。韓国と言う国がある。40年前だったか日本政府にカネを借りに来たのだが、この時に韓国の政治家が抜かした事が、「○○円貸せ。1円でもまける事は許さない」と上から目線であった。この時日本の政治家の誰かが「カネを借りる側がまけないって法はないだろう?」と至極当たり前の事を言って一度拒否している。話は脱線したが、また別の日、今度は宗教の勧誘がやってきた。中年女性の横に、ネクタイこそ蝶ネクタイではないが、名探偵コナン君みたいなスーツをパリっと来た小学校1年くらいの男の子が指先まで伸ばし背筋を伸ばして直立して立っていた。親子かはわからんが(まあ、多分親子だろう)聞くとエホバの証人という。瞬間私はスイッチが入り概ね以下の事を言った。私は輸血程度で生き延びられるならそうしたい人間であるし、実際献血は趣味でよくやっているから世に貢献している。反面、こんな7歳くらいの物事の価値観の判断が出来ない子を宗教塗れにしているアンタたちは自分の事しか考えていない悪魔だ。と。子供は親無しでは生きてゆけない。親の機嫌を損ねたらたちまち飢餓に陥る。だから親がどんなクズでも子供は自分の本心を偽ってまで、本心は嫌でも親に迎合するしかない場合があるのだ。これは本能に刷り込まれてるらしい。玩具が欲しい。でも親の機嫌を損ねたら買ってもらえない。ならばと親に媚を売る子がいたら、私は気持ち悪いと思う。媚を売られた場合だけ親がいい気になって玩具を買ってくれるのなら、その親は極めて子供っぽいとは思わないだろうか?それを親側が、「食」という人間の本能を持って釣るのだからタチが悪いとしか私は思わない。親が宗教をしていて、その子らが本心を偽りながら宗教に価値観を委ねて生きてしまうと、子の心は、自身の本音と宗教の価値観の狭間に置かれて悩み、いつか病んでしまうと私は思っている。そして、これは宗教以外でも、親の価値観や倫理がクズであればあるほど子供らに起こり得るのだ。