チョコべぇ | フリーアナウンサー佐藤 ゆかりの 私のニッポン、私のイギリス

フリーアナウンサー佐藤 ゆかりの 私のニッポン、私のイギリス

イギリス留学を経て2002年より、在英。暮らしてみて見えてきた私のイギリス、そして、そこから見えてきた私のニッポン。目に留まったこと、ココロに触れたこと、綴ってみます。よろしかったら、JOIN ME!(記事、写真等の転載はご遠慮下さい)

牛乳が切れそうだったので、近くのコンビニへ。

レジを打ってもらっていると、隣のレジには小さな女の子とお父さん。

くりっとした目の女の子、かわいい。4歳くらいかな─。

 

親子は私より先にレジを済ませ、女の子が

「私のチョコレート買った?」

 

「買ったよ」

 

その声に私はなんとなく振り返り、立ち去るお父さんの後ろ姿を見送りました。

お父さんのお顔は拝見しませんでしたが、この国の人にしては小柄で細身。黒髪に少しだけ白髪が交じっています。

 

その背恰好と、着ていたジャンパーが、私の父を思い出させました。

 

小さい頃、私はソファーをステージに、よく歌を歌っている子供でした。

なので、親戚の家に行った時、父に、「(みんなの前で)歌を歌ったら、

チョコべぇを買ってあげるよ」と言われ、そんなことでチョコレートを買ってもらえるならと歌ったのを覚えています。

 

何を歌ったのかも、チョコべぇがどんなお菓子だったのかも、うろ覚えなのですが、

父と約束どおり、スーパーまで一緒に買いに行ったことは、はっきり覚えています。

 

「チョコべぇ」、検索してみたら出てきました。

 

ピエロのようなやじろべぇの絵が入ったパッケージのチョコレートバー。(ヌガーをチョコでコーティング)。その写真を見ると、記憶の扉がパタパタと次々に開いていき、私の心に住む父と繋がったような温かい気持ちになりました。

 

「チョコべぇ」にお心当たりのある方、検索してみて下さい。

 

 

佐藤 ゆかりでした。