2日目の夕食も済ませてからホテルへ向かうとのこと。大して動いていないのに、ちょっとお腹が空いてきた。
夕食は「火鍋料理」とのことで、四川省を代表する料理の一つだとか。ともかくこの火鍋料理も辛い味付けのものらしい。やたらに全さんが「辛いものは大丈夫ですか?嫌いじゃないですか?」と心配している。「大丈夫よ、安心して。外国でその土地特有の色んな料理を食べるのはホントに楽しみなのよ。それに、中国の人は食べることに関しては貪欲で贅沢じゃない。火鍋料理は初めてのものだから、凄く楽しみだし、辛いものも好きだから。」と言うと、心配は収まったらしい。
とりあえず安心はしたらしいけど、続けて全さんはこう言った。
「日本人のお客様、辛いものを食べた次の日、お腹下します」と。文字にすると、別にどう~ってことないのだけれど、“耳で聞く”と「???」となって、最初は意味が判らなかった。
と言うのも…「おはら、おろします」って全さんは発音していたのだった。
でも、何故かすぐに頭の中に「お腹、下します(=おなか、くだします)」って文字が浮かんだのだった。
不思議~。 全さんの頭に浮かんだ文字がそのまま伝わってきたのだ。
日本語は音読みと訓読みがあるので、外国人にとって、はっきり言って面倒くさくて、判りにくいかもしれない。国立大学の日本語学科でしっかりと日本語を学んだ全さんでさえも、このような間違いを犯すのだし。
一瞬、この間違いを教えようかなぁと思ったりもしたけれど、説明も長くなるし、人によっては、第3者(この場合はドライバーの王さん)の居る前で訂正をされるのを嫌いな人がいるし。それにそんなに頻繁に使うことではないだろうから「ま、いっか~」ってことで、黙っていた。