これは潤智妄想物語です。腐要素有。潤智好き、大ちゃん右なら大丈夫な雑食の方向き。勿論、完全なフィクションですので、登場人物、団体等、実在する人物とは無関係である事をご了承下さい。尚、妄想ですので苦情は受け付けません。以上を踏まえてからどうぞ下差し

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Third day

YOKO―bay city JMI本部。クリスマス・イブの今日は相葉の誕生日でもあり、『FIVE STORM』のメンバーに取っても重要な記念日である。相葉の誕生日祝いも兼ねた本部でのクリスマスパーティーは夜の予定だが、昼間の今はニノと潤しかおらず、何だか閑散としていた。

どうやら潤はずっと家に帰っていないらしい。その表情だけでは心情を伺い知る事は出来ないが、淡々とした様子で櫻井が飾り付けたユニークなツリーをちゃんとした物に直している。

ニノはそんな潤の様子を時折気にしながら、あえて何も言わず、いつもの場所でゲームをやっていた。昨日は相葉の大胆な意見に乗っかり、クリスチャン・ブレスに警視総監の元へ行かせたが、果たして上手く行ったのかどうか…。

いや、そもそも警視総監が話を聞いてくれたのかどうかすら怪しい♭ボノボと言うチンパンジーの仲間の事を嬉しそうに話していた相葉だったが、それがどう仲直りと関係するのか、結局具体策など分からないままだ♭

「やっぱ相葉さんに任せたの失敗だったかな…♭」つい心の声が漏れてしまい、慌てて黙るニノだったが、潤には「相葉君がどうしたんだ?」などと聞かれ、「いや、ほらあの人何かクリスマスの便利グッズ作るとか言ってたじゃん♭超リアルなトナカイとか作られたら迷惑だなとか思ってさ♭」と、必死で誤魔化した。

「確かにそりゃだいぶ迷惑だな」潤はウケて、また元の作業に戻ったが、ニノは内心ヒヤヒヤである。相葉の大胆な発想は常にミラクルを起こしがちだが、今回ばかりはどう解決しようとしているのかちっとも読めない♭

あれから智を相葉に任せて帰って来てしまったが、相葉の作戦次第ではかえって話をこじらせてしまいそうでどうにもこうにも不安で仕方がないのだ。潤も智もチームに取っては絶対に欠かせない大切なメンバーである。くだらない勘違いなんかで2人が別れたりしたら洒落にならない♭

そんなニノの小さな葛藤など知るよしもなく、ある意味今回最も理解不能な人物が本部に戻って来た。「ただいま~。ローストビーフとシャンパン買って来た。あれ?ニノいつ戻ったんだ?」何となく覇気がない感じの櫻井は定位置に座ってゲームをしているニノに少し安心したのか、小さく笑顔を見せて眼鏡のフレームを指先でちょっと上げた。

「今夜のクリスマスパーティーには芹沢警視総監もいらっしゃるし、『FIVE STORM』が全員揃うといいんだが…」「揃わねぇよ。どうせ智はクリスチャンとデートだろ?♭」明らかに根に持っている様子の潤に、櫻井はたちまち脱力して、撫で肩を一層撫でさせた。

ニノはよっぽど真実を話してやろうかと思ったが、そこはグッとこらえて手元のタブレットに神経を集中させる。潤に誤解されて涙ぐんでいた智の事を思うと、敵キャラが全部潤の濃い顔に見えてくるから不思議だった。

「だけどよく考えてみるとあの動画だけで決めつけるのもどうかとは思うんだけどね♭智君にも何かしら深刻な事情があったのかも…♭」そうだ!もっと言ってやれ!ショウ隊長!ニノの指先が敵キャラをものすごい勢いで攻撃する。

「決めつけるも何も『デスメタル・ゴッド』の事件が解決した時にクリスチャン本人が言ってたろ?クリスマスにはまた日本に来るっつって♭智にキスしたりなんかしやがってさ♭それに…言いたかねぇが、智にはクリスチャンに借りがあるだろ?

メヘッドとか言う野郎がライフルで智を撃ち殺そうとした時にあいつが阻止してくれたんだ♭智に取っちゃクリスチャンは言わば命の恩人な訳だし、誘われたら断れねぇだろうが♭だからムカついてんの♭

俺に一言相談してくれりゃ何処にだって飛んでってやんのに、智が俺を頼らずに一人で会いに行っちまったのがな♭っつ~かさ、何よりあん時俺は3人相手に戦闘モードだったから、メヘッドが智を狙ってる事に気付いてやれなかった♭その事に自分自身ムカついてんだよ♭

付き合い初めの時にはもう有名人だった智の事を絶対に守ってやるって…。智がスキャンダルまみれになったりしねぇように全力で守るって…そう誓った筈なのに、よりにもよって命の危機を察してやれなかったから…♭

だからクリスチャンに借りなんか作っちまって…♭それが無性に腹立つ訳よ♭智じゃねぇ、クリスチャンでもねぇ、智を守りきれなかった俺が全部悪ぃ♭だからさ、智と顔を合わせられねぇんだ…♭もし智の事を責めちまったりしたら多分俺は一生後悔するから…♭」

「松潤…♭」櫻井は呟き、それ以上何も言わなかった。ニノも敵キャラを激しく攻撃する手を止め、胸の奥でちょっぴり反省する。潤は智の浮気を怒っているんじゃない。浮気せざるを得ない理由を作ってしまった自分に腹を立てているのだ。

でも浮気の事を考えてしまうとつい智を責め、取り返しがつかない程に智を傷つけてしまうかも知れないから、あえて智と顔を合わさない様、こうして本部に居座っていると言う事であろう。「ジェイも葛藤してんだねぇ…」ニノは呟き、何となく大丈夫な気がした。

潤に誤解されたと泣いた智も、智を守ってやれなかったとひたすらムカつく潤も、何だかどっちもどっちな溺愛振りである。そもそも浮気など無かったのだから、俯瞰で見ると悩む事自体が間抜けな話ではあるが、それでもやけに愛しい恋人同士だと思わずにはいられない。

あとは相葉さんのボノボ作戦か…♭それだけがやたらと心配なニノだった。タブレットのゲーム画面が情けない音を立て、『Game Over』と言う文字がチカチカと点滅していた。

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「まぁ?そうだったんですの?嫌だわわたくしったら、すっかり勘違いをしてしまって。ごめんなさいね大野君」YOKO―bay city インターナショナルアベニュー。『ミタゾノビル』なる商業ビルで、ヘアサロンを経営するオーナーのミタゾノは、オホホホと軽やかな笑い声を上げて、いじける智のぷくぷくした頬っぺたをつついた。

「それで?あなたはわたくしに何をしろと仰るのかしら?」薄く色のついた丸い眼鏡越しに、ミタゾノがちらりと目線を送るのは、智についてきた相葉である。

言葉遣いも服装もとても上品な女性だが、かなり大柄でもあり、美しくメイクアップされたやや面長の顔も、栗色の弛くウェーブしたセミロングヘアも、何処かしら凛々しく、成る程学校の先生か、やり手の女社長みたいな雰囲気が漂っている。

元警視庁のキャリアだったらしいが、いつも元気な相葉が、ミタゾノに視線を向けられると、急に緊張して固まる様子を見ても、ミタゾノには何やらただ者ならぬ空気感があった。

「あの…♭ですからミタゾノさん…?♭には松潤の誤解を招く様なですね…♭その…紛らわし…♭いや、おせっか…♭じゃなくて…♭」どうやら相葉には上手い言い方が思い浮かばないようだ。

それを察したミタゾノがオホホと微笑い、「要するに、わたくしがいらないお節介メールをお送りしたおかげで喧嘩になった大野君と松本君に対して責任を取れと仰っていらっしゃるんですのね?」「い、いいえ♭そこまでは…♭ですが、ミタゾノさんのご親切だったとは言え、結局こうなっていま…♭ですので♭ご協力を…お願い出来ないかと…♭」

作業着のオーバーオールの前で、恭しく両手を握り、なるだけ角が立たない様に精一杯のへりくだった物言いをする相葉に、ミタゾノはまたホホホと微笑った。「分かりました。わたくしはお二人が仲直りする為に、何をご協力すればよろしいのかしら?何なりと仰って」「それなんですが実は…」

相葉はおずおずとミタゾノに近づき、その耳元で何やらヒソヒソと相談した。それを智が不安そうに見上げている。「ああ…成る程…。それは楽しそうですわね…」ミタゾノは頷き、智に向き直ってニッコリと微笑った。その笑顔が何だか怖い♭「それじゃあご注文通り、可愛らしく仕上げてあげましょうね♪」

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その夜YOKO―bay city JMI本部では毎年恒例のクリスマスパーティーが始まっていた。パーティーと言ってもみんなで美味しい料理を食べてお酒を飲み、1年間の働きを慰労して英気を養う、言うなれば打ち上げパーティーの様なものである。

クリスマスイブに行うのは相葉の誕生日があるからなのだが、警視庁のお偉いさんが日本全国に点在しているJMI支部等に挨拶回りをする為の仕事納め期間でもあり、このYOKO―bay city本部はその一軒めに当たるのだ。

「みんな。今年は本当にご苦労様。今年も振り返ってみれば色々な事件があったな。ロック・ミュージシャンの連続暴行事件。元未成年犯罪者のテログループ『鬼神同盟』事件。特に鬼神同盟の事件は最終的に警察庁の警備公安部部長の刑部が、東山防衛大臣を暗殺しようと企てていた事もあり、私にも印象深い事件だった。

そして近々では外国人テロ組織、『デスメタル・ゴッド』の学園乗っ取り未遂事件などもあったな。そう言えばあの『デスメタル・ゴッド』のリーダー、メヘッド・サーリムが英国情報部の特別監獄から看守を買収して脱獄したらしい。

昨日英国情報部のクリスチャン・ブレスと言う捜査官が私の所に挨拶に来てくれたぞ。脱獄に関しては英国情報部の汚点になるので表沙汰にはされていないが、君達のメンバーであるさと…いや大野智君が英国情報部の要請に応えて、極秘捜査に協力してくれたそうだ。

おかげで無事メヘッド・サーリムを捕縛出来たと感謝された。残念ながら今日は大野君の姿が見えない様だが、もし彼が本部に訪れた際は私が礼を言っていたと伝えて欲しい。

それではみんな、今夜は存分に楽しんでまた次の任務に備えてくれ。来年も忙しい年になるかも知れないが、君達なら完璧にやり遂げてくれるだろう。君達の活動にこれからも大いに期待している」

芹沢警視総監の挨拶が終わり、智を除く『FIVE STORM』のメンバーは一斉に「ありがとうございました!!」と敬礼をした。

それを敬礼で返した芹沢警視総監は立ち去り際、少し唖然としていた潤の肩をポンポンと叩き、「まぁ、そう言う事だから智を許してやってくれよ。松本君」と小さく囁き、そのまま本部を退出して行った。

「おっどろいた!♭おおちゃんがクリスチャンさんと街を歩いていたのって脱獄したメヘッド・サーリムの極秘捜査だったんだねぇ!♭」サンタクロースのコスプレをした相葉が白々しい位過剰に反応する。それに合わせてニノも「何ぁんだ♭浮気じゃなかったのかよ♭つまんねぇ~♭」などと声を上げた。

櫻井は「ほら、だから言ったじゃないか!♪智君に限ってそんな不義理はしないって!♪」と、急に元気になり、眼鏡のフレームを指先で何度も上げながら、まるで自分の手柄の様に『智君自慢』を始めた。

「…んだよっ…♭クソ…♭」潤は心底悔しげに唇を震わせ、「ただ…信じるだけで良かったのに…」と頭を抱えて項垂れた。「…帰らなきゃ…♭家に…♭智を探さないと…♭♭」潤は挨拶もそこそこにJMI本部を飛び出して行き、相葉とニノがそれを見送った。

「やれやれ…♭つくづく面倒臭い男だねぇ~♭ジェイは…♭ところで相葉さん…♭大野さんはどうなったの?♭」「フフフ…♪そんなの決まってんじゃん♪あとはボノボだよ♪ミタゾノさんにしっかり頼んで来たからね♪」「それ、本当に大丈夫なんだろうねぇ?♭」窓の外ではハラハラと雪花が散り始めていた。

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「智!!♭♭」YOKO―bay city中心部に聳え立つ高級マンション。ここの最上階は潤と智が2人で資金を出し合って購入した愛の巣である。明かりの灯っていない真っ暗な部屋に飛び込んだ潤は、そこに智の気配が無い事を知り、ガックリと肩を落とした。

「…帰ってねぇか…♭そりゃそうだよな…♭連絡もしねぇでずっと無視して来たんだから…♭♭」我ながら情けない…♭浮気どころか智はクリスチャンに頼まれてメヘッド・サーリムの捜索を手伝っていただけだったのに…♭それを勝手に誤解して、落ち込んで、無視して……♭♭

「…フ…♭俺マジ馬鹿だ…♭ちゃんと話し合えばすぐに分かった事なのに…♭」1人呟いて潤はゆっくりと首を振る。「いや…♭話し合った所で智の言葉を信じられたかどうか…♭ったく…どんだけ間抜けなんだ…♭♭」

出来る事なら昨日に戻り、ミタゾノさんのメールを読んで腹を立てた自分自身を思いっきりぶん殴ってやりたい…♭智を疑った自分を怒鳴り付けてやりたい…♭智を信じろ!それだけでいい!と訴えて…♭

「…後悔先に立たず…♭か…♭参ったね…♭♭」自虐的に呟き、寝室の明かりを点けた潤は、そこに展開する光景に驚愕して目を見開いた。

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少し遅れましたかね?アセアセでもね、イルミネーションって28日くらいまではやってるでしょう?(うちの地元だけ?タラー)なので私のクリスマスシーズンは23日から28日位だと思っていますてへぺろ

次回はいよいよ最終話、限定ページとなりますので、2019年のクリスマスシーズン最後の甘ぁ~い聖夜をどうぞお楽しみ下さい照れ