救い
クラスメイトは、みんな敵だった・・・
親の望まぬ学校に進んだ彼女は
その全てを拒否して自分の存在を守ろうとした
こんな学校に、馴染んでなどやるものか・・・
彼女の歪んだ思いは、当然受け入れられない
孤立していく自分を止める術も持たず
彼女は一人、自分と闘った
生真面目で優しい彼女は
道を外れて堕ちていくことも出来ず
良い子を演じつつ、自らを苛む孤独に甘んじ
そのくせどうしようもなく人を求めては
活字の中に没頭して行った
学校の図書室で出会った英語講師に
ある日彼女は、情けない自分の思いを打ち明けた
自業自得の結果とはいえ、その孤独は彼女の心が
ふたつに引き裂かれる手前のことだった
その英語講師は、彼女にある本を手渡した
それは、沖縄戦を掻い潜って生き抜いた人達の
哀しくも強く、限りなく優しい物語だった
彼女はそれを貪るように読みすすんだ
命を命として慈しみ、何物をも甘受するその強き人達の姿に
己が心の幼さ、狭さを思い知らされ、立ち尽くした
彼女はそうして、救われた
敵だと思っていたクラスメイトに
歩み寄る余裕を得た彼女は
一歩、その足を踏み出した
・・・こりゃ、詩じゃないね^_^;
いかんなー、やっぱどうしても理屈っぽくなってしまいます