つれづれに・・・ -5ページ目

救い

クラスメイトは、みんな敵だった・・・


親の望まぬ学校に進んだ彼女は

その全てを拒否して自分の存在を守ろうとした

こんな学校に、馴染んでなどやるものか・・・

彼女の歪んだ思いは、当然受け入れられない

孤立していく自分を止める術も持たず

彼女は一人、自分と闘った


生真面目で優しい彼女は

道を外れて堕ちていくことも出来ず

良い子を演じつつ、自らを苛む孤独に甘んじ

そのくせどうしようもなく人を求めては

活字の中に没頭して行った


学校の図書室で出会った英語講師に

ある日彼女は、情けない自分の思いを打ち明けた

自業自得の結果とはいえ、その孤独は彼女の心が

ふたつに引き裂かれる手前のことだった


その英語講師は、彼女にある本を手渡した


それは、沖縄戦を掻い潜って生き抜いた人達の

哀しくも強く、限りなく優しい物語だった


彼女はそれを貪るように読みすすんだ

命を命として慈しみ、何物をも甘受するその強き人達の姿に

己が心の幼さ、狭さを思い知らされ、立ち尽くした


彼女はそうして、救われた


敵だと思っていたクラスメイトに

歩み寄る余裕を得た彼女は

一歩、その足を踏み出した







・・・こりゃ、詩じゃないね^_^;

いかんなー、やっぱどうしても理屈っぽくなってしまいますあせる