AIによる業務効率化が進むと、物の値段が下がる。昔は音楽1曲1CDで1,000円くらいしたが、今はインターネットによって無料に近いのと同じ理屈だ。街医者は今後、あらゆる医療分野の数億本の論文を読んだクラウド型のロボットに代替され、データサイエンティストが職員となった大学病院だけが残るだろう。

 

ただし、すべてのものが無料になるかというと、AI以外に技術的制約があるが、その問題解決もAIによって加速するだろう。

 

まず、エネルギーが無料になる。次世代エネルギーとしてはシェールオイルに加え、先日日本でも三重県沖からメタンハイドレートを取り出すことに成功して話題となった。さらに核融合技術など、ソーラーパネル程の大きさで高効率な発電技術が幾つか有望視されており、今後活用されるエネルギー資源は目まぐるしく変わるだろう。

ここでは理屈は省略するが、エネルギーが無料になると、食が、衣服が無料になる。やがて住居も無料になる。

 

お金の要らいない世界はそう遠くはない。我々がまだ生きているうちに達成されるだろう。

もしあなたがお金が無いことを悲観しているのなら、それよりも健康に気を配った方がよっぽどいい。

もし新しい上司がPepper君だったらどうだろうか?

汎用人工知能ならば、あなたの上司になるには十分な能力があるだろう。

しかし自分の上司が人間ではなくロボットだとすると、

仕事を指示された際、あなたの自尊心は大きく傷つくかもしれない。

会社はもしかすると、非効率な人材に対してわざとそういった人事をするようになるかもしれない。それでもあなたは堪えて、会社に居続けられるだろうか?

 

AIは生理的な不都合や苦痛を真に理解しない。

合理的な判断に基づけば、十分に発達したAIはヒトを生かし続ける理由がないのだ。

それはまた、AIを組み込んだ人間についても言える。

サイボーグという言葉が適切かわからないが、AIと密に連携した人間、ポストヒューマンが生まれるだろう。彼らもやはり、生理的な不都合から解放され、保守的で伝統的な生のヒトを生かし続ける理由がない。ヒトは滅びる運命なのだろうか。

 

ナノロボットや医療の発達で老化をコントロールすれば、不老不死も夢ではなくなってくる。

しかしながら、実はナノテクノロジーの発展は他の分野と比べるとスピード感が無いのだ。

不老不死の実現には、iPhone並みの演算能力を備えた、赤血球ほどのナノロボットを体内で制御する技術が必須となる。人工の抗体が、あなたの身体を守るために。

滑稽に思うかもしれないけれど、20年前にマシンルームを占拠したスーパーコンピュータよりもiPhoneの演算能力の方が高く、コスト面も集積率でも目を見張るほどの成長を繰り返している。

 

泥臭いようだが、こうした技術の確立より前に病気で倒れてしまうことが無いよう、日々の健康管理を怠らないようにしたい。

冷戦のころ、まだ共産主義を本気で信じていた人々がいたが、今となっては中国共産党員でも皆無だろう。

それは、共産思想が人の煩悩を制御する仕組みになっていなかったからだ。働かなくても賃金が一緒ならサボりたい。働いても給料が増えないなら、賄賂で収入を増やそうとする。人々の煩悩を制しきれず、共産主義は崩壊したのだ。

しかし感情の無い"弱いAI"が労働者のかわりに、脊髄反射のように仕事をこなせば、共産主義はまさしく理想的だ。労働者(弱いAI)によって生産された果実を、人々がベーシックインカムとして収穫すればいいのだから。

今後共産主義の復権はあるのだろうか。日本共産党には未来志向の大きなイデオロギーを政策として掲げてほしい。