徒然草に「くちはみ」という語が出てきた。
めなもみといふ草あり。くちはみに螫(さ)されたる人、かの草を揉みて付けぬれば、すなはち癒ゆとなん。見知りて置くべし。 (第九十六段)
「螫(さ)され」というから蜂などの毒虫のようにも思われたが、蛇を「くちなは」と呼ぶので毒蛇かと思い注釈を見ると、
蝮、「くちばみ」「くちはめ」とも
とある。
我が田舎で蝮を「はめ」と呼んでいたのはきっとこの古語が少し形を変えて残っていたに違いない。
また、もしかしたら南西諸島にいる「ハブ」もこの「(くち)はめ」が変化したものかもしれない、という気もする。
さらに、「はみ」「はめ」は蝮が人に食いつくことから「食むくちなは」で「くちはみ」となったか、、、
などとまた無益なことを考えて時間をつぶしてしまった。