室蘭市の製鉄記念室蘭病院は、同病院で救急症例検討会を開いた。最近の新生児や急病人の搬送事例をモデルに、西胆振の消防関係者と同病院の医師らが適切な対応や疑問点などについて意見を交わした。
 救急医療の質向上、医療機関と救急隊との連携強化を図るため毎年開催。今年は、室蘭市、登別市、白老町、西胆振行政事務組合の4消防と同病院の医療関係者約90人が出席し18日に開いた。
 症例発表で室蘭市消防本部の救急救命士高橋祐樹さんは、早産の赤ちゃんを転院搬送した際、救急車内を温めていたのに体温が低下したケースを紹介。「新生児は低体温になりやすい。乾燥したタオルとアルミのシートを併用して保温してはどうか」と提案した。同病院の飯塚裕典小児科長は「良いと思うが、透明で呼吸の様子が見えるプラスチックラップを使うのも選択肢の一つ」などとアドバイスしていた。
 症例発表に先立ち、同病院の千葉充将(みつまさ)整形・脊椎外科部長が救急現場で発生する外傷事例をテーマに講演した。
( 犬飼裕一 )

2024年9月21日 19:20北海道新聞どうしん電子版より転載