森で育った野人農法 1 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

森に住む野人の義兄弟・・

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野人農法は海で生まれ森で育った。やがて川を流れて畑にたどりついたのだが、人類の歴史をたどっているようなものだ。野人の専門は海洋学と自然科学だが、九州では海と川と森と高原に囲まれて育った。海の生き物と触れ合う釣りや磯のガイドの仕事が長く、やがて山菜、木の実、薬草など樹木や野草のガイドもやるようになった。つまり、国内の自然界の食べ物や有用生物、毒物を知り尽くした。植物だけでなくカジキから猪まで自力で狩れるからどんな場合でも餓死することは無いだろう。手ぶらで無人島へ流れ着いても生き残れる。

野人理論の根幹は海にあるが、多くを学んだのは森だ。人は何万年もの間、森で暮らし森から糧を得て生活のすべてを学んできた。採取中心の分散の時代から、やがて農業が集落を育み、そこからすべての産業も学問も生まれた。人間の知恵の原点は森にあるのだ。体の構造もまた森と共に進化してきたとも言える。今の数十年の文化生活など人の遺伝子の中ではわずか1%にも到底満たない。植物は人のみならず全ての動物が生命を維持する最も重要な食べ物だ。塩同様、本来の純粋な植物を摂らなければ代謝や細胞に異常が生じても不思議なことではない。人知は、自らの体どころか環境すら正常に保てないようだ。

農業の歴史はわずか数千年。人間本来の健康とは何か、常識に囚われずそこから見直すべきだろう。