つい最近江東区における補欠選挙で予想通りの候補が当選したそうですが我々のような海外住には予想するためのベースさえ無く、その上真剣に調べる意思もない者にとってはなぜ当選者が予想通りになったのかも分かりませんがどうも組織票による投票だそうです。

特に今回のような低投票率の場合は本命が有利になります。

世界のどの国に住んでいてもデモクラシーに程遠い政治の現実を自我が芽生えてから自分の目、耳で確認し続けてきた市民にとっては利害関係のある僅かな人たち、組織を除いては全くの茶番でしかありません。

そんな中現職知事の再出馬、蓮舫議員の国会からの乗り換えなど東京都知事選は話題に事欠きません。

何となく東西横綱が出揃った感がありますが異色は差し詰め安芸北方元市長の石丸さんが大の里と言うところでしょうか?

まだこれからもどんどん立候補者が現れそうですがただ一つ私が不思議に思うのは選挙民は何を基準にして東京都知事を選ぶのかです。

聞くところによると現都知事は今までの公約を一つも達成していないにも関わらず最有力候補だそうですが何も達成しなかった事が評価につながったのでしょうか?

また最近立候補表明した蓮舫さんも2重国籍問題などを含めあまり良い意味ではなく色々話題に登った人です。

もしかしたら知事としての能力ではなく良くも悪くも知名度の高い方が当選するのでしょうか?

ただ一つ言えることは投票率が上がるほど本命にとっては苦しくなります。

何故ならば投票しない人の殆どはアンチ本命だからです。

特にいつも投票に参加する人達はフアンクラブか信者のような人が中心になっていて政策ががなんでもかまいません。

自分のアイドルが当選する事だけが目的です。

実は私の住むカタルーニャ州も最近地方選挙が終わり久しぶりに中央政府与党の社会党が第1党になりました。

まだ首長は決まっていませんがこの第1党から首長が出そうでもしそうなると何年かぶりの独立党以外の首長になります。

カタルーニャ州は随分前から独立願望が強いと前に書きましたが2017年頃にその動きが現実味を帯びました。

今までいつも独立派と反独立派の割合は五分五分で厳密に言えばほんの少しだけ反独立派が多くなっていましたが、この数年前から独立派が半数を超えることに懸念を示す若い知識人たちが当時30代半ばの銀行員(弁護士)を党首に担ぎ中道右派の市民党を立ち上げました。

その党は独立機運の高まるカタルーニャ州だけの地方政党ではなくカタルーニャ独立の機運が高まるのを快く思わないカタルーニャ以外のスペイン人の人気を集め2017年にはカタルーニャ州選挙で第1党にまで躍進しました。

これは今まで選挙に参加しなかった人が今回危機感を持ち思い腰を上げたからです。

それまでいつも50%に満たない投票率がこの時初めて70%を超えこの増えた分のほとんどがこの党に流れ込みました。

そんな事で独立反対派の票数は半数を超えましたが田舎などの議員の定員数の関係で一、二席席議員数が過半数に及ばず野党になり、その時2位と3位の独立党右党と左党が連立を組みました。

そのため独立反対党の意見は独立党によりことごとく反対され殆ど何もできませんでした。

ただ同時期に行われたその他の地域の選挙ではカタルーニャ憎しの国民の支持を受け大きく躍進し一時期はこの党首がスペインのの首相の可能性もありました。

多分このあたりで党の方針を間違えたのか今までカタルーニャで首長を目指していた女性首長候補をマドリードに配置換えし、国政を狙わせました。

それがわざわざ重い腰を上げてカタルーニャで投票に行った人達からはカタルーニャをだしにしたと見做され一気に評判を落とし、その後党首が政治家を辞任したことから党自体が不人気になり今回のカタルーニャ選挙では最後の一議席まで失い政界から消えました。

ちなみに今回の投票率は50%でまたいつもの通りに落ち着き組織票、ファンクラブ、信者達が投票所に足を運びました。

このように投票率が2割上がるだけで政治の流れが大きく変わる事がわかりますが、もしあの時後2%得票率が高ければ流れは大きく変わったものと思われますが過去にはもしはありませんのでこうなる運命だったのでしょう。

この党首は30代半ばで党を作りあわや首相の座まで狙うところまで行きましたがもしかしたら石丸市長にもそんな流れが来るのかもしれませんがそうなればなかなか面白いです。

安芸高田市のような方法で東京都制にメスを入れたら東京都庁は蜂の巣をつついたようになるものと思われますが優秀なブレーンも100人くらい集める必要があるのではと思われます。

それをネット及びテレビなどで実況中継で発信すれば、新しい政治形態という事でエンターテイメントとしても若い人を中心に人気が出ることは請け合いです。

また保守思考の大人向けには常識があり感情論よりも理路整然と意見を述べる保守党の候補者もなかなか捨て難いです。

今まで政治に全く関心がありませんでしたが最近色んなキャラクターの政治家、政治希望者が出てきて今までのように当選した後は何をしているのか全くわからなかったものが見える化されれば面白いのではないかと期待しています。