▼今日はぼくがたまーに、講座で話す役作りについてのお話を書きます。もちろん役作りは色々な方法があります。ですのでこれから書くものも一つの考え方です。今回は役作りというものをちょっと違った角度やら言葉で考えています。

▼Property(プロパティ)
この言葉を聞いた事がありますでしょうか?
パソコンに詳しい方なら頻繁に聞くでしょうし、システムエンジニアやプログラマーの方ならばなおのことでしょう。

さて、このプロパティ、辞書でひくと。。。
 1 財産。所有物。所有権。
 2 コンピューターのファイルや周辺装置などの各種の設定や属性に関する情報。
と出てきます。今回はこの「2」の意味を元に、”役作り”のイメージ方法をご紹介したいと思います。

▼プロパティの意味を属性や設定値と捉えてみて、これをコンピュータではなく、人に当てはめてみます。
ぼくのプロパティを挙げてみます。

・名前 ・年齢 ・性別 ・身長 ・体重 ・髪の毛 ・職業 ・年収 ・趣味 e.t.c....

などなどがあがってきます。
『ぼくの』としましたが、皆さんも同じようにこのような設定項目が出てくるのではないでしょうか。
ここに値を当てはめて行きます。
・名前 武藤賀洋
・年齢 42歳
・性別 男
 ・
 ・
ここまでは当たり前と言えば当たり前ですので、あまり考えることはないと思います。

▼しかし、上記に書いた「髪の毛」というのはどういう設定になるでしょうか?

量なのか、質なのか、色なのか、長さなのか・・・
私であれば、
 ・髪の毛の量 薄い
 ・髪の毛の質 やわらかい
 ・髪の毛の色 茶色
 ・髪の毛の長さ 短髪
というようになってきます。
プロパティ一つとってもさらに細分化されていくわけです。
上記の身長や体重も細分化してみると、「頭の長さ」だったり、「足の長さ」の合計(厳密に合計値にならないかもしれませんが・・・)となってくるわけです。

▼そして・・・これらのプロパティの値は、「現在」の状態であるわけです。
人は一瞬、一瞬変化します、つまり、
 ・髪の毛の量 なし
になっていくわけです。。。。。

▼まぁ、髪の毛自体の話はここまでにしておいてですね、、、
何が良いたいかというと、設定値には(明確に指定していない限り)「過去」「現在」「未来」が存在する訳です。
設定値は変わるわけです。

▼これを役作りの一つのやり方として捉えてみると色々な事がわかってきます。
大体、役についてイメージをはじめると、その台本にかかれた時間についての該当の役については、イメージしやすいものです。
しかし、その役の過去や未来は台本上に書いてある場合をのぞいては、イメージを忘れがちになります。

▼皆さんがこの瞬間生きているのは過去の状態があったからです。
ですので、同一人物の役、ひとつとっても現在だけでなく、過去の設定値をイメージする必要があります。

▼そして、本日の一番大事なポイントがコレです。
「何があったかを考える」
ということです。


▼役の設定が変わる時…つまり、それは…何かが起こったから変わった、ということなのです。
例えば名前が変わっていたら、何があったかをイメージしてみる。
・結婚 ・離婚 ・養子縁組 ・改名 ・記憶喪失
などなどがあります。

▼台本を読み解いて行くうちに色々な想像ができてきます。
この「何がおこったか」と言う事が台本の上で描かれている、キャラクター、人物像に反映されているはずなのです。

▼こうして、その人物のプロパティを考えてみて、設定値を過去、現在、未来に当てはめてみると色々な事が分かってくると思いますし、イメージしやすくなってくると思います。
こうしたことを繰り返す事で役作りの練習になると思いますし、これをすることでpropertyのもう一つの意味である、「財産」や「所有」が役についてできてくると考えています。