こと、お芝居の学校や養成所、ワークショップなどでは「教えられる」のを待っていてはいけないと思います。
もちろん、作品を作るためのお稽古場でも言えることです。

周りの人のを見て覚え、周りの人のお芝居に対し、先生方からでるダメだしを自分のものとするが如く、聞き、時には書き記す。
そして、それを反映してやってみるというのが良いのではないかと考えています。

演出や監督、先生方も人間ですから・・・一度言ったことを二度言うのは面倒な時もあります。
それが複数俳優さんのいる稽古場なら・・・一度言ったことは全員に聞こえているだろう、と考えることの方が多いと思うのです。

他人のダメ出しを聞いたりすることはあっても・・・教えられるのを待っては何故いけないか。
それは・・・お芝居というのは・・・特に実技においては、そのお稽古場で行われる全てが云わば「学ぶべきもの」であると考えているからです。
学術的なこと、座学的なことは教えられる
事項、事象というのは非常に多く、全員にむけて共通項的な部分を伝えることは可能ではありますが・・・答えのないお芝居の実技というものは・・・そうではない、と考えております。

こうした意味からも前の人のダメ出しを参考にしないというのは問題外だと思います。
そのダメ出しにもヒントがあるわけです。
自分以外のダメだしを聞いていないというのは、最初のうちは特に控えた方が良いでしょう。書くのは尚、良い事だと思います。前回までの自分や他人のダメ出しを忘れてしまうなど論外ですが・・・

見て覚え、聞いて確かめ、実践して習得する。そして永遠にこれを繰り返す事がお芝居をつくる人の仕事だと思うのです。