TAKE ME HIGHER/V6(1996年)【さようなら!V6 名曲3選 ②】 | ミュージックロボットAOIの歌謡見聞録!

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V6長野が、内省的なヒーロー像を好演!

特撮ヒーローとジャニーズのビミョーな関係。

「なぜ、ティガだけ配信されないの⁉︎」

 

2021年3月、円谷プロの過去作品の定額映像配信サービスがスタート。

だが、人気作品「ウルトラマンティガ」が、配信対象作品から外されており、特撮ファンの間には落胆の声が広がった。

 

「ウルトラマンティガ」は、96年9月から1年間放送。

旧シリーズと一線を画した世界観や、CGを駆使した斬新なヴィジュアルで、特撮ファンから高い評価を得た。

 

主演は、V6の長野博。

当時、特撮ヒーロー番組の主演を現役アイドルが務めた事例は皆無。特撮ファン以外の話題も大いに呼び、番組への注目度を高めた。

 

だが、後年、このキャスティングが、「ティガ」のアーカイブ化に、大きな災いを及ぼすこととなる。長野の所属するジャニーズ事務所が、タレントの音源・肖像権の統制に、非常に厳しかったからだ。

 

当時、ジャニーズタレントが表紙の雑誌は、通販サイトで表紙がグレーに塗りつぶされていた。

主演ドラマのwebサイトでは、キャスト紹介ページに主演だけ写真がなし。

主演映画の舞台挨拶を報じるネットニュースでは、助演女優の写真だけが掲載。

今も、音楽配信サイトで、ジャニーズ楽曲は配信されていない。

 

タレントをネット露出すると、既存のテレビ、雑誌、CDのお客が減る!という方針から、ジャニーズのネット統制は徹底していた。

 

「ティガ」関連の出版物や再編集番組でも、長野の肖像使用は厳しく統制され、長野の写真や出演シーンが、不自然にカットされることが多かった。

V6が歌う主題歌「TAKE ME HIGHER」も、ウルトラシリーズのベスト盤では、他の歌唱者が歌う音源に差し替えられていた。

 

「Gonna TIGA! Take me higher!」

 

そんな状況下、「ティガ」における長野は、自分の出自に悩む主人公のダイゴを好演。

女性隊員レナとの恋愛描写も、繊細な演技でクリアし、それまでにない独特で内省的なヒーロー像を確立。

主題歌「Take me higher」も、ハイテンションなユーロビートが、地球防衛組織GUTSの近未来マシンの発進シーンにぴったりハマり、高揚感ある映像に大いに貢献した。

 

結果、ジャニーズの音源・肖像統制で多大な不便を被りながらも、特撮ファンから、長野自身やV6に対するネガティブな声は、一切発生しなかった。

 

その後、2021年8月、ジャニーズの創始者メリー喜多川氏が逝去。

9月から、円谷サブスクで「ティガ」の配信が解禁された。

 

「Take me higher」

  作詞:鈴木計見

  作曲:Giancarlo Pasquini・Jennifer Batten・Alberto Contini

  編曲:星野靖彦