前編

 第74回NHK紅白歌合戦について多くの人が注目しているであろう話題を多角的に書いていく。前編である今回は「紅白と海外歌手」について書いていく。

※この記事では区別のため”国”を強調する表現が多数あります。予めご了承ください。

 

テーマから見る今年の紅白

 MUSIC LIFEでは「紅白事前調査」でテーマ「ボーダレス」の印象について問うた。下の図が結果だ。

 紅白の国際化や日本の色の低下など”国”に関する内容が多くを占めた。実際に、K-popと括られるグループが昨年よりも1組増えた。また、「クイーン+アダム・ランバート」の特別企画での出場が決定している。

 「NHK紅白歌合戦」は当然、日本の音楽番組だ。しかし、近年から海外歌手が出場・出演してるわけではない。まずはそこから見ていこう。

 

何時から出場・出演しているか

 筆者がNHKが作成しているサイト「紅白ヒストリー」や「曲順リスト」で確認したところ、海外からの中継が確認されたのは第26回(1975年)だ。この紅白には香港出身の歌手・アグネス・チャンが出場していた。また、台湾出身でアジア圏で人気のあった歌手・テレサ・テンは第36回(1985年)に初出場し、生涯で3回出場した。

 平成に入り、第41回(1990年)ではベルリン、ニューヨーク中継を行い出場歌手はモンゴル、韓国など6か国、9組が出場している。更に翌年、第42回もラトビア、アメリカなど5か国、6組が出場してる。

 このように、昭和・平成どの時代も海外歌手が出場している。90年代でメディアツールが現在よりも脆弱であったとしても、民放も放送しており、海外の歌手の楽曲を聴く手段は多くあったことは変わらないだろう。変わったことはSNSが発達したことだ。

 

K-popは何時から

 現在は空前のK-popブームだ。これは若年層だけでなく中年層まで人気となっている。日本では定期的にK-popブームとなっている。では、紅白には何時から出場しているのだろうか。

 これも上で書いたサイトで確認したところ第53回(2002年)にBoAの初出場といても良いだろう。第62回(2011年)はKARA、少女時代、東方神起の3組が出場している。

 そして今年、第74回では6組が出場する。しかし、この出場はに人気やブーム以上に日本の音楽との融合や関りがあると言えるだろう。次はこの点について見ていこう。

 

K-popはLOVE・J-pop

 今回出場するK-popと括られる歌手の内、日本人のみ、日本人が所属しているグループは4組だ。また、プロデューサーがJ.Y.Park(パク・ジニョン)のグループは3組だ。

 ここで注目したのがプロデューサー・J.Y.Parkだ。彼は11月11日放送「世界一受けたい授業(日本テレビ系)」に講師として出演。そこではJ-pop歌手についての熱弁を繰り広げた。筆者は何度もこれに関して触れてきたが、K-popはJ-popを聴いて学んだことを活かして、現在音楽制作をしている。同然のことながら、J.Y.Parkが番組で挙げた歌手の殆どが紅白に出場しているか、紅白歌手に楽曲提供を行っている。

 このように、「ボーダレス」な要素が多くあることが伺える。だが、それだけでない。それは、各グループのSNSだ。出場するグループは日本でも人気を集めていることは言うまでもない。そのため、日本の音楽番組にも多く出演している。その際に日本の歌手との写真をSNSに投稿している。NHKで言えば、Venue101の「ビートDEトーヒ」やInstagramだろう。このように見ると、歌手の中では垣根を超えた交流やリスペクトがある。一方で、リスナー側にそれが足りないようにも感じられる。この前提には国際問題は関係ない。それは文化だからだ。そのための「(国などに限らず)多様な音楽に触れる機会」が紅白なのかもしれない。

 

 日本の作家の活躍も

 全世界的に日本の作家の活躍も光る。作詞家ではKanata Okajima(岡嶋かな多)がその一人だ。三浦大知の「EXCITE」が代表作であるが、現在はBTSやTWICEの作詞なども手掛ける。このような日本の作家が裏方となっている例は、振り付けにもある。

 このように考えると日本人の活躍があるからこそ、世界で輝いている歌手がいる。それがK-popに多いだけである。勿論、J-popでも活躍しているが、それ以上にK-popの注目度が高いため、紅白にも影響しているのだろう。

 

結局「紅白と海外歌手」とは

 ここまで多くの要素から「紅白と海外歌手」について見てきた。紅白には以前より海外歌手が多く出場してきた。この理由は「全世代に世界の注目音楽を届ける」ことに尽きるだろう。SNSが発達した時代、各人が好む曲しか聴かなくなった時代だからこそ、海外歌手に限らず多くのジャンルの楽曲を届けようとしている。だからこそ、今年のテーマが「ボーダレス」なのかもしれない。

 結局、K-popであろうが、J-popであろうが、やっていることはPOPな音楽を届けている。POPな音楽は多くの人が好み、流行歌となる。日本での流行歌とは歌謡曲につながる。こう考えると「ジャンル分け」とは「音楽の普及のための動機付け」だけなのである。

 そのため、固定概念の壁を壊して紅白を見るとまた違う感じ方ができるかもしれない。

 

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