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2017.4.22 岡山県真庭市 カフェ&ギャラリー てぁ での口演!!
毎年、岡山は真庭市の夏のお祭りに紙芝居で行かせてもらっています。
今回はカフェ&ギャラリー てぁさんでの紙芝居でした。
以前、てぁのマスターが「子供の頃、お小遣いを握り締めて公園に紙芝居を観に行くのが楽しみだった!
そういう思いを今の子供たちにも味わって欲しい」と言われていたのを今も覚えています。
実は実は、僕自身お菓子を売らない紙芝居師。
その辺、ぴんっと来ていませんでした。
けれど今回は駄菓子屋の問屋まっちゃまちまで行って色々と品定め。
自分がうん十年振りに駄菓子屋に来て、思い出した事が色々とありました。
自分が子供の頃はもう紙芝居なんかなかった。
その代わりにお小遣いの100円玉を握り締めて友達と駄菓子屋さんに行くのが日課だった。
公園や遊び場で一緒に食べる。
親しみ合う仲間とのひと時のような関係が今はとても懐かしく思った。
駄菓子屋の商品で安いカップラーメンがあって、そこに10円のスルメを入れて食べるのが美味しかった。
トッピングという言葉もなかったけれどアレンジした食べ方があった。
酸味が効き過ぎた味はあの日の夕方の公園を思い出す。
そして駄菓子屋にある色とりどりの玩具にガキンチョの僕たちは目を輝かせていた。
玩具を買うか?駄菓子を買うか?そんな選択があったのを思い出す。
生まれた町の一角に幾つもあった駄菓子屋。
駄菓子だけではなく、そこの「おでん」が美味しかったり、「ソフトクリーム」や「茹で卵」が美味しかったり、
店というよりその家の独特な味があったと思う。
「二階」と呼んでいた駄菓子屋があった。
普通のアパートの二階の一室で扉を開けると中は駄菓子屋である。
そこの50円で売っている「茹で卵」が大好きだった。
そのアパートの下には大きな琵琶の木があった。
ある日、その木に登って琵琶を食べていた。
「コラー!危ないやろ!降りなさい!」と怒鳴られた。
その木は「二階」という店のベランダの高さぐらいの木でそこのおばちゃんに怒られたのだ。
僕は葉陰に隠れ息を潜めていたけれど「そこにおんのわかってるでえ」と観念。
「ちょっと二階まで来なさい!」
普通だったら「うっさい!くっそばばー」と逃げるけれど素直に二階まで足が向いた。
何故か向いた
二階の戸を開けるとおばちゃんが待ち構えていた。
怒られると思ったけれど手にナイロン袋一杯の琵琶が入っていた。
「木に登ったら危ない!琵琶が欲しかったらいつでもここにおいで!あげるから。約束やで」とナイロン袋一杯の琵琶をもらったのを思い出す。
有難うも言えなかったと思う。
無言のまま受け取り帰った。
自分が木に登って琵琶を盗るという事は悪い事だと知っていた。
でもそこを怒らずに「琵琶」までくれた事にびっくりしたのだと思う。
あれは大人の知恵だったのか?いや本当の真心だったのかもしれない。
怒られにはわざわざ行かなかったと思う。
僕みたいな悪がきでもそれから二度とその木で琵琶を盗らなくなった。
こんな幼少期を思い出す。
大型モールにも昔懐かしの駄菓子屋がある。
取ってつけたような駄菓子屋だ。
レジはバイトの若い子だったりする。何だろう。この虚しさ。
コンビニのような感覚。
子供の頃の駄菓子屋は地元のその町のその家に住むという独特の個性のおっちゃんやおばちゃんが強烈で、そんな所から人物や人格を幼い僕たちは教わったんだと思う。
今回のてぁさんの口演でお菓子を売らせてもらって、またクイズの景品としても使った。
結果的に思ったんだけれど「ソースせんべえ」のようなものをパフォーマンスこみで手売りするのもいいかもしれない。
その売り方に自分の個性が出れば、その味ととともに何か無機質ではないものが生まれるんじゃないかと思う。
だから他の紙芝居師さんが未だに昔懐かしい自転車をその会場に持ち込み、そこに積んだ箱からお菓子を売ったりするスタイルは
、「昔懐かしい」を雰囲気を醸し出しているのだと改めて思った。
僕はさすがに自転車まではやらない。
だって子供の頃、街頭紙芝居を観たという心がないから、でもそれに近い事はやりたいと思う。
つづく ②↓
https://ameblo.jp/mushisan-kamishibai/entry-12370726979.html