上高地自然観察
冬の上高地、以前は北アルプスを目指す山男(女)たちだけが見られる
特別の景色だったが、いつの頃からかスノーハイクやらスノートレック等
の名目で多くの人が訪れるようになった。
昔の所々凍りついた真っ暗で凸凹な釜トンネルも、現在は傾斜こそあれ
綺麗なコンクリート道路の広いトンネルに生まれ変わった。
これが容易に軽装で行かれるようになった理由だとして、道路を管理する
県は不必要な照明を消しオーバーユースに歯止めを掛けようとしている。
冬の新釜トンネルを何度か歩いたが躓く物が無いだけに、僅かな灯りでも
方向さえ分かればヘッデン無しで歩けてしまう。
前置きが長くなったが、夏と違い受け入れ態勢の整っていない冬場に大勢
訪れる事に因る環境汚染、また猿による食害などの状況を見てみよう・・と
今回、長野県山岳協会自然保護委員会の活動として上高地を訪れた。
まぁ、大義名分は前述の如くだがS田委員長他参加者15名は、何れも協会
加盟山岳会に属してはいるものの、多分にスノートレック的期待で集まった
方々のようにお見受けした(苦笑
結論として、何箇所か在る冬季トイレはそれなりに機能し、訪問者のマナー
も然程悪くないようで、外見上は目立った汚染は感じられなかった。
もっとも、今冬は気象庁の暖冬予報に反して年末からの寒波で1m近い雪
が汚れを隠してしまっていたのかも知れないが。。。
因みに、当日の上高地日帰り訪問者は我々を含め50人ほど。
一方、猿の食害はと言えば、今回は河童橋までを往復したのみで猿の群れ
には会えなかったが、柳の木の皮が剥がされているのを何箇所かで散見。
何れもまだ食べられてからの日が浅いようだった。
此処まではあくまでも私見として、取り敢えず以下の画像とキャプションで
観察状況をレポ。
いずれS田委員長の報告が長山協HPに掲載されたら、改めてリンクを。
撮影機材:カメラ PENTAX K100DSuper
レンズ SIGMA 18-125mm F3.8-5.6
こんな景色が見られるから来るんでしょうねぇ
上高地の旅館・ホテルは何れも冬季休業中
此処で冬季用トイレのチェック
綺麗に使用可能な状態が保たれていた
先ほどまで見えていた穂高連峰にガスが・・
あずま屋背後に冬季用トイレあり
こちらも問題なく使用可能
こんな自然の光景がいつまでも残って欲しい
またまた皮を剥がされたヤナギの木が・・
食べられてからまだ日数経過が少ないようだ
バスターミナル駐車場傍で笹の葉を食べていた
此処も問題なく使用可能でした
※大正池~バスターミナルの間に在る冬季用トイレ三ヶ所を確認したが
何れも使用可能で、綺麗な状態だった。トイレに関してオーバーユース
の心配は無さそう。但し、ドアは必ず閉めるなど基本的ルールは守ろう。
河童橋ベンチ脇に在る比較的大きなヤナギ
こちらも無残に皮を剥がされ食べられていた
やっぱ、軽さは武器ですなぁ
※樹皮を剥がされると水分の吸収ができず、やがてヤナギは枯れる。
温暖化により上高地で越冬する猿が増えて来るとどうなるのか??
スキー利用者は滑って♪
大正池手前~明神先の右岸は工事用車両が通るため除雪されている。
参加の皆さん、ご苦労様でした
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