虫鹿恭正オフィシャルブログ「お金の神様」

虫鹿恭正オフィシャルブログ「お金の神様」

ファイナンシャルプランナー虫鹿恭正が「お金の神様」について語るブログです。

ドル建ての保険は掛け捨て保険ではなく、米ドルで資産形成も兼ねている保険商品で、今とても人気のあるプランのひとつです。

人気のある理由は、円建ての保険の資産形成性が低くなってきているからです。例えば、30歳の方が月々の保険料を1万支払っている場合、以前は60歳以降に解約した場合は総支払額より増えて戻ってきたプランが多かったので貯蓄も兼ねながら保障を得ることができるということで人気がありました。


しかし、今は同じく月々の保険料が1万円だとしても60歳以降に解約しても元本割れも増えました。さらに月1万円の保険料だと死亡保障も1千万円くらいの保障があったものが、現在は2百万〜3百万円程度まで予定利率で見た場合に掛け金に対しての補償が小さくなっています。

ドル建てタイプの保険にすると月々100ドルの保険料に対して、死亡保障が10万ドル程度あるプランが多いです。これは為替レートが1ドル=100円の時に1千万円になりますので円建てのプランより高い保証になります。さらに60歳以降で解約した場合、積み立てたお金が増える場合も多くあります。


ただし、ドル建てのプランには注意点もあります。為替は随時変動しますので、1ドル=100円のレートが保証されているわけではありません。つまり、最終的に円に換算した時にいくらになるかはわかりません。今後、実際に60歳まで円換算でいくら保険料を支払う必要があるかはわからないというリスクはあります。

また、万が一の病気や怪我が起きた場合に例えば10万ドルの保険金が支払われた時に大きく円高に振れていた場合、「円」に変えた時に受け取れる金額が少なくなる可能性があります。実際に2011〜12年の時に1ドル=80円を下回るレートの時がありました。この場合、10万ドル=1千万円を想定していたとしても実際には800万円程度になってしまいます。

この為替レートの対策としては、保険金の受け取り時の家計の状況によります。他に預貯金などを持っていて当面の家計が回るのであれば、受け取った保険金を一旦そのままドルの預金口座に移しておき、為替が円安になった時に改めて「円」に変えると良いと思います。もちろん、その時に貯金が全くなくて家計が回らないのであれば、その時の為替レートで円に変えて受け取るしかないのでリスクはあります。

このように円建ての保険は保険料に対して以前に比べて得られる保障が少なくなっていて、かつ、60歳以降で解約した場合も総振込額より支払われる金額は少ない可能性が多いことです。一方でドル建ての保険も為替レートが常に変動していますので、円換算での総支払額や受け取り額がわからないリスクもあります。
それぞれのプランの長所・短所を見ながら自分あったプランを上手に活用することをお勧めします。