おはようございます。
蒸しりんご店長のりんごです。
逆子に関しての記事を書いています。
妊娠経験の中で
かなりはやい週数を含めると
一度は逆子と言われたことがあるという人は
多いのではないかと思います。
その後に
逆子が自然に戻る人もいる中で
戻らない人もいる。
一体なぜ逆子は治らないのか?
考察しています。
逆子が治らない理由:羊水量
逆子が治らない要因:胎盤
逆子が治らない要因:へその緒(臍帯)
前回の記事では
へその緒が関係するのではという中で
へその緒が短いケースを書きましたが
今度は長いケース。
けれど、長くなくても起こりうることではありますが。
それは、へその緒が巻き付いている、ということです。
『へその緒があかちゃんの首に巻いていると言われた』
この話は耳にしたことがあるかと思います。
いわゆる【臍帯巻絡(さいたいけんらく)】ですね。
これもまた、単に首にへその緒が巻いているから
逆子が戻らないという
わけではありません。
それに首に巻いていても
その後外れるケースも多いです。
私も下の子の妊娠中に
首への臍帯巻絡がありましたが
その2回後の健診で外れているのが確認されました。
それよりも逆子がを戻りにくくするのは
臍帯が体に巻き付いている
いわば
臍帯が体に絡みつき
身動き取れない状態になり
逆子のまま動けなくなってしまっている
そんな状態が発生しているのではないかと推察されます。
臍帯巻絡というと首だけを想像しがちですが
脚や腕胴体への絡みつきもあるわけです。
ちなみに、臍帯巻絡とお産との関係ですが
私も下の子の首への臍帯巻絡があった時に
『まあ、2回位なら巻いていても大丈夫ですよ』
というふうに言われました。
実際に文献を調べてみると
臍帯巻絡の回数や巻絡の部位による
お産への影響が載っているものがありました。
昭和大学医学部産婦人科学教室の発表で
初産婦2382例、経産婦1770例をもとにしたデータです。
まず、臍帯巻絡の発生部位は
頚部27% 頚部以外 4%
やはりよく耳にする、首への臍帯巻絡が発生数としては多いです。
しかし、これが緊急帝王切開率となると
初産婦: 頸部巻絡あり 3.0%
その他に巻絡あり 8.0%
臍帯巻絡なし 3.8%
となっていて
首よりもその他の部位への臍帯巻絡のほうが
緊急帝王切開率が上がっています。
これが経産婦さんとなると
経産婦: 頸部巻絡あり 0.0%
その他に巻絡あり 1.3%
臍帯巻絡なし 0.7%
やはり、経産婦というだけで
これだけ変わってきます。
逆子も経産婦さんは戻りやすいというのは
やっぱりベースの子宮が一度以上お産をしていると
お産体勢ができているので
戻りやすくもなるんですよね。
そしてこのデータでは、臍帯巻絡の回数と
お産への影響(胎児機能不全発生率)を調査したところ
初産で頸部巻絡2回以上、経産婦で巻絡3回以上で
その発生頻度が上昇したと報告されていました。
ということで
臍帯巻絡関連の記事でした。
逆子の記事、つづく
next『逆子が治らない理由:張り付き逆子と回転軸』
参考文献
昭和大学医学部産婦人科学教室:臍帯巻絡の分娩経過に与える影響の部位・回数別検討 日本周産期・新生児医学会雑誌 第49巻第1号、2013