さすらいさんちの話 1/31 | 武蔵野舟木組 2024

武蔵野舟木組 2024

               さすらい

 

50年前の繋がりが、再び復活したのが去年の事。

長年三船敏郎さんの側近として、晩年まで側におられた三度屋美術工房の佐藤さんと会ったのは去年の2月。Facebookで繋がり、お互いの情報交換をしている。

 

先日の渡哲也さんの吹き替えをした話から、当時佐藤さんは三船さんが出られた海外映画「レッドサン」でスペイン居られた。「レッドサン」は三船敏郎、アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソンの三人のスターが共演した映画だ。三船さんがスペインで不在だった時に、さすらいは三船プロに入った。入った当時に、いろいろ面倒を見てくれたのが佐藤さんの弟さん。佐藤さんは当時雲の上の人だから、去年お会いしても覚えておられなかったのも仕方のない話だ。

 

懐かしい写真を佐藤さんに先日見て戴く。50年も前の「大忠臣蔵」の撮影終了時の集合写真。懐かしい顔が並んでいる。アップにしてみると、同じフレームにさすらいと佐藤さんが一緒に入っている。写真を見た佐藤さん「亡くなった友人のも沢山いるなぁ~」と。左側の帽子をかぶられているのが、黒澤明監督作品で、多くの作品で望遠撮影をされていた斎藤孝雄さん。黒澤組には欠かせないキャメラマンだった。

 

拡大しないと見えないかも知れないが、俳優さんだけに名前を付けてみた。

中央に三船敏郎さん、左右に土居通芳監督と村山三男監督。

中丸忠雄、香川良介、砂塚秀夫、工藤堅太郎、寺田農、田村正和、若林豪、和崎俊哉、石田太郎、新克利、そしてその後演出家として大活躍する蜷川幸雄さんの姿もある。スタッフの名前を付けたものも作ってみたが、50年前でもほとんどの方の名前は覚えていた。

 

こちらは三船プロにあった前オープンと呼ばれるセット。

三船プロの撮影所が有るのが世田谷区で、道一本挟んだ調布市に有るのが前オープン。ここで討ち入りのシーンを沢山撮ったものだ。先輩のスタッフたちの姿も見れる。苦労したのが雪。真夏の暑い時の撮影で、スタッフはまだ良いが、討ち入り衣装の俳優さん達は本当に大変だっただろう。

 

先日BSで放送された三船敏郎特番にも佐藤さんが出ておられた。懐かしい話や、佐藤さん宅にある貴重な資料を見せて戴くため、今年も軽井沢へ足を運ぼうと思ってる。

ネットのお陰でこうした懐かしい出会いが出来て、本当に良い時代になってると思う。

 

仲の良かった衣装部の瀬尾ちゃん、京都で元気にしているだろうか?