時々NHKでも特集が組まれたりしている発達障害。
会話(意図)がうまく通じない、忘れ物が多い、仕事のミスが多い、人の感情や空気を読み取るのが苦手、などなど。
大きく分けて、自閉スペクトラム症、ADHD、学習障害などがあります。
それぞれの特徴として挙げられるものすべてが当てはまるわけではなく、人によって状況が違います。
知的障害とは異なるので、高学歴の人もいます。
軽度ならば「ちょっと変わった人」「ちょっと困るところのある人」程度のこともある。
仕事上でミスをしたり、意思疎通がスムーズに行かないのは誰でもあることですし、遅刻しないとは言い切れません(ですよね?)。
漢字が苦手な人も珍しくありませんよね。
私は数字や計算が非常に苦手です(軽い計算障害かもしれないと思うくらい。数の概念は一応分かりますが)。
発達障害の特徴は、誰でもあるようなことばかりです。
ただ、頻度やレベルが違う感じがすると申しましょうか。
出来ることと出来ないことの 凸凹が大きい。
発達障害の割合は人口の10パーセント程度という話もある。
たとえば職場で、「〇〇さんはこういう所はすごいけど、こういう面ではちょっと困った人だ」「△△さんは話がなかなか通じないんだよね」ぐらいの人もいるのでしょう。
実際、そういう感じの人を何人か職場で見てきました(本当に発達障害だったかどうかは分かりませんが)。
それで済んでいる場合は良いとして、周囲とうまく行かなくてかなり摩擦や支障が生じる場合は、調整しないと当人も周囲も大変になります。
本人が適応障害やうつ状態になることもあるし、逆に、一緒に働く同僚が潰れそうになることもある。
(もしかしたらという可能性だけでしたが、一緒に仕事していた人がそんな感じで、こちらが普通に対応していても逆ギレされたりして、非常に苦労した経験があります)
本当は、本人が専門医の診断を受けていて、会社側もそれを把握していて、同僚も知っていて、適切な調整を行った上で仕事をしてもらう。というのが理想的です。
特別扱いするとか腫れもの扱いするとかではなくて、実際にどうやっても出来ないことを「普通に」要求しても、誰にとっても得策ではないからです。
例えとして言われるのが、「視力の良くない人に眼鏡なしで本を読めと言っているのと同じ」ということ。無理ですよね、それは。
だったら眼鏡、つまり何らかの道具や方策を使ったほうが良いし、それでも出来ない作業は担当させないのが良い。
発達障害は、子供の頃に早期に見つけて対応するほうが生活しやすくなると言われています。
傾向を無くすことはできませんが、大人になってから発達障害だと分かった場合も、改善は可能だそうです。
⇒NHKハートネット「大人の発達障害」
メディカルノートというサイトにはNHK「プロフェッショナル」にも登場した本田秀夫先生を含め、いろいろな専門家の談話が掲載されています。
本田先生は、日本は文化的に空気を読む風潮があるので、他の国より発達障害が目立ちやすい可能性を指摘しています。
それはあるかもしれませんね。
⇒サンケイビズ「なぜ日本は発達障害大国なのか」より。
「治す」というよりは、凸凹の度合いをマイルドにして生活しやすくする、というのが、“治療が必要な場合の”治療目標だと思います。
もちろん、凸で秀でているほうは、伸ばしていければベストです。優れていることがあるならばそこを抑える必要は全然ないと思いますので。
上野の「東京国立博物館」(トーハク)の庭にある、ゆりの木。
後ろには軽食などの出店のキッチンカーが見えます。
トーハクの良いところは、総合文化展(=常設展)と企画展のチケット販売窓口が別々になっていること。
西洋美術館は常設展と企画展のチケット窓口が一緒になっているので並ぶのが大変な時がありますが、トーハクは企画展が混んでいても、総合文化展チケットなら早く購入できる。
総合文化展は大人620円で見どころ満載。本館もいいけれど、東洋館(アジアギャラリー)が好きです。静かめですし。