クラスを二つに分けます。一方が「安息日」、他方が「受難日」です。「安息日」は先生から当てられないのが保障されます。寝ても、内職しても自由です。


「受難日」は鍛えられます。予習なしでは苦しいです。黒板の前に立たされることも日常です(もちろん男子のみ)。ある程度時間がたつと、女生徒に「この男を愛しているか」と質問します。「いいえ」だとそのまま立ち続けます。またしばらくすると、同じ質問を繰り返します。しょうがないので、最後には「はい」と言うことになります。そこでようやく自分の席にもどれます。


これは、無口な青森県の高校生に愛情表現を教えるためではないか、などと思ったこともありません。そのうち慣れて、すぐ「はい」と言うようになります。言われる方も、けっこううれしそうだったりします。


先生の体調が悪く、文章を書かされたときがあります。テーマは「失恋した友人を励ます手紙」でした。私は、「妙に面白みのある文章だ」と書かれました。