雨かよ。


急に連休が決まってしかも二日目が雨。


ああ、東京に行ってつけ麺の食べ歩きをしたかった。

東京に行っても街を歩けないんじゃなぁ。


歩けるけど、傘を差してスニーカーから水漏れがして、ブーツもちょっと水漏れするから感触が嫌なんだよな。


とまあ、愚痴っていても仕方が無いのでブログの更新と(通知メール解除を、もういいか)読書で一日を過ごしますか。


今週に東京に行った時にもまた本を買い込んでまして、すでに記した「巨船べラス・レトラス」の他にもう1冊


ヘル  筒井康隆 文藝春秋 初版帯び付き単行本


を、新大久保は「畸人堂」でゲット。

100円(またか 笑)。


さっそく「ヘル」の方を帰りの電車の中で読み始めたのですが、いや、素晴らしい。

筒井さんの小説はどれも素晴らしい、文章、文体、テクニック、リズム。


日本SF界はすでに巨星 星新一さんを失い、巨人 小松左京さんは執筆を止めて久しく、光瀬さん、半村さんもいず、野田大元帥、栗本薫さんまでが。


平井さんはメジャーな舞台からシフトしてオンライン出版という独自のルートを開発しながら執筆、豊田有恒さんはSFは書いてないよなぁ。


横順、かんべ、堀、三氏も新作の話はなかなか聞けず、川又、大原さんも同様、新星だった山田正紀さんにそのチルドレンと言っていいフォロワー的な作家の人たちが出る時代になっていて、さて、当代のSF作家「飛浩隆」「野尻包介」「林譲二」「森岡浩之」各氏の名前が一般の人たちにどれくらい浸透しているのか。


1964年生まれの僕、というか僕の世代にとって、星小松筒井は三柱の神々にひとしく、SFを文学として成熟させていった「父」たちであり、半村さんと、ちょっと世代は下だけど平井さん豊田さんが、SFをよりエンタテインメントな存在として楽しませてくれた「伯父貴、あるいは上の兄貴」、横順かんべ堀さんあたりが「近所にいる、バカ話ばかりしているかと思えば実は気難しそうなお兄さんたち」、といった感じか。


山田さんは世代的にはちょっとぽつんとしている感じ。


現在、継続いて執筆、執筆されたものが出版されているのって筒井さんと山田さんくらいかもしれない。


そうだ、筒井さんしかいないんだ。


僕は筒井SFの善き読者とは言えないかもしれないし、全作品をフォロー出来ているわけもないのだけれど、筒井さんを、あるいは平井和正さんを失って世界で長い時間を過ごすのは嫌だ(僕の文章の80%はこのお二方の出来の悪いエピゴーネン)。


どうか、健康に留意され、御長命でありますように


どうか ▽・w・▽