昨日、札幌市内で公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟の創立60周年総会が開かれ、記念セミナー「どうなる北方領土共同経済活動の行方」というテーマで北海道新聞の方が基調講演された。
私も拝聴したが、歴史の事実を正確に踏まえていない部分があり、元島民の皆さんに間違った認識を与えることになるのではと心配するものである。
 パネラーの教授も北方四島での共同経済活動についてこの1年間、何も動いていない。なぜロシアと仲良くなりたいのかといった発言もあった。
 出席者の元島民の方から「今日の人選は失敗だった」という声が私のもとにあった。
その方は有力な熱心な返還運動関係者なので、組織の中も何かしっくりいっていない感じを受けた。
 26日、日露首脳会談が行われ、平和条約締結問題に関し、北方四島における共同経済活動について新たな段階に入ったことを確認し、7月・8月を目途に事業者中心のビジネスミッションを派遣し、5件のプロジェクトについて具体的に一致している点については進展することを確認している。
 元島民のための人道的措置について昨年行った航空機による墓参を7月にも実施することで一致している。
 首脳会談は少人数会合70分、テタテ(1対1)の会談は35分行われている。
 このテタテの会談が重要である。安倍総理とプーチン大統領が通訳のみを入れて腹の割った話をしているのである。
 これまでの首脳会談でもテタテの会談は何回も行われており、相当突っ込んだ話がなされている。交渉過程の話が途中で漏れてしまうと信頼関係が損なわれてしまう。この点、安倍総理は十分考えてやっておられる。今回の首脳会談でも「重要な一歩」を記したことは間違いない。
 安倍総理とプーチン大統領によってしか北方領土問題の解決、そして平和条約の締結はないのである。
 9月、ウラジオストックでの首脳会談も約束されたので、着実に歴史の一ページが作られていると確信するものである。
 参・衆予算委員会が行われているが、野党の質問は裏付けのない一方的な頭づくりで、「…ありき」でやっている。
 福山哲郎氏が質問中、総理秘書官が総理にメモを入れると突然大きな声で威圧、威嚇している。上から目線で常軌(じょうき)を逸(いっ)している態度である。
 「福山は何様のつもりでいるのか。頭に虫が入っているのではないか」と、政治通の沢山の人から連絡が入った。この言葉を福山氏はなんと受け止めるだろうか。
 読者の皆さんはどんな感想をお持ちだろうか。
 10時半から函館の隣の北斗市で、北海道新幹線渡島トンネル工事の安全祈願祭に鈴木貴子代議士の代理で出席し、挨拶の機会を得る。
 約半世紀前の構想が今実現に向けて動いている。何事につけ、歴史的な仕事は時間がかかるとしみじみ思った次第である。