ロシアのセルゲイイワノフ大統領府長官が択捉島を訪問したことに日本外務省はロシア政府に抗議している。
 現在ロシアに実効支配されている北方領土である。ロシアの政府高官が訪問することを止める力を有していない日本である。
 未解決の地域、係争中の場所として過去のすべての約束、法と正義に基づき、話し合いで解決することを日露両国の最高首脳は合意している。
 このことからして各レベルでの対話、そして首脳会談を行う手続きを取るしかない。
 日本が「訪問は怪しからん」と言ってもどうにもならない。北方領土を日本の固有の領土というなら、ロシアの高官に「日本の固有領土にようこそ。よく島を見て下さい。アイヌ民族が島の先住民です。アイヌ民族は日本国民です。その歴史・文化を尊重して下さい。北方領土で首脳会談を行いませんか」と訪問を逆手に取って使うべきでないか。
 何でも反対しても犬の遠吠えで終わってしまう。ピンチはチャンスとかす戦略・戦術を外務官僚には考えて戴きたい。
 鈴木宗男を排除した時のように、「あの知恵」をなぜ外交にかさないのか不思議でならない。
 沖縄知事選挙が段々と騒々しくなった。仲井真現職に翁長那覇市長・下地元大臣、そして昨日、喜納前参議院議員が立候補した。
 我こそは沖縄知事に相応しいと堂々たる政策論争をしてほしいものだ。その上で沖縄県民が、誰が一番沖縄の為になるか賢明な判断をすることだろう。
 普天間飛行場をあの綺麗なジュゴンの居る名護市辺野古沖に移設するのはもってのほかである。
 差別と言うべき過度な米軍の沖縄駐留は断じて許されない。誰よりも沖縄と係りを持ってきた政治家として名護市辺野古沖埋め立ては許さないという声を、更に更に上げて参りたい。
 沖縄県民の思い、声なき声を伝えて行く。
 16時から9月の東京大地塾。今月のテーマは「森元首相、訪ロについて」で、佐藤優さんからいつも通り基調講演をして戴き、質疑応答をする。
 丁度、ロシアの日本大使であったアレクサンドル・パノフ元大使が明日、在京ロシア大使館で古希のお祝い会が開かれるため来日していたので日露関係・ウクライナ問題について約一時間講演して戴いた。
 出席の皆さん方も佐藤優さんのお話し、パノフさんの講演に大満足された様子だった。
 人間関係は有難いものである。