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【あらすじ】
とある勉強嫌いな少年とプラモデル作りが好きな青年が、互いに誓いを果たしていく…
【役名紹介】
ヒラマサ(38)♂
銀行員
趣味:プラモデル
面倒見がいい
職場でのあだ名はひらちん
前は営業関係の仕事だったが、現在はテレワークの仕事をする傍ら趣味に没頭している
銀行員
趣味:プラモデル
面倒見がいい
職場でのあだ名はひらちん
前は営業関係の仕事だったが、現在はテレワークの仕事をする傍ら趣味に没頭している
セイゴ(14)♂
中学2年生
趣味:マンガ、アニメ
遊び盛り、勉強が苦手
勉強そっちのけで、授業中も遊ぶ事や寄り道する事ばかり考えている
中学2年生
趣味:マンガ、アニメ
遊び盛り、勉強が苦手
勉強そっちのけで、授業中も遊ぶ事や寄り道する事ばかり考えている
サヨリ(30)♀
主婦、ヒラマサの妻
趣味:ヒラマサの観るアニメ
趣味を大事にしながらも、規則正しく生活する心配屋
主婦、ヒラマサの妻
趣味:ヒラマサの観るアニメ
趣味を大事にしながらも、規則正しく生活する心配屋
オヒョウ(70)♂
プラモデル店の店主
趣味:お客様が完成させたプラモデルを嬉しそうに見せてくれる事
ヒラマサとは顔なじみで、お得意様として信頼を置いている
プラモデル店の店主
趣味:お客様が完成させたプラモデルを嬉しそうに見せてくれる事
ヒラマサとは顔なじみで、お得意様として信頼を置いている
【テンプレ向け 配役表】
ボクのご近所のヒラマサさん【3:1:1】
作:無名の脚本家
作:無名の脚本家
ヒラマサ:
セイゴ:
サヨリ:
オヒョウ:
ナレーション:
セイゴ:
サヨリ:
オヒョウ:
ナレーション:
以下線内、本文。
-----------------------------
ナレ
「ココは、大洋市立浦賀中学校。今日も教室では生徒達が授業を受けています。…時折、こんな生徒もいますが…」
「ココは、大洋市立浦賀中学校。今日も教室では生徒達が授業を受けています。…時折、こんな生徒もいますが…」
セイゴ
「あー、だりぃなぁ…勉強するフリでもして、何か描こ」
「あー、だりぃなぁ…勉強するフリでもして、何か描こ」
ナレ
「特にこの…セイゴくんは中学2年生の男子生徒で、勉強が嫌いで成績はいつも赤点ばかりの学年ワースト級」
「特にこの…セイゴくんは中学2年生の男子生徒で、勉強が嫌いで成績はいつも赤点ばかりの学年ワースト級」
セイゴ
「あー、今日も授業終わったぁ…さてと、今日も寄り道しながら帰るか…」
「あー、今日も授業終わったぁ…さてと、今日も寄り道しながら帰るか…」
ナレ
「そして、いつもの帰宅道…本来であれば15分くらいで自宅に着くところを、セイゴはいつも寄り道をして30分以上は掛かっている」
「そして、いつもの帰宅道…本来であれば15分くらいで自宅に着くところを、セイゴはいつも寄り道をして30分以上は掛かっている」
セイゴ
「うわぁ~今日もこいつは輝いてるなぁ~!何度見てもかっけぇや…!」
「うわぁ~今日もこいつは輝いてるなぁ~!何度見てもかっけぇや…!」
ナレ
「寄り道先は…一軒家にあるショーケースのような所に飾られていた1メートルはあるプラモデルだった。セイゴは下校の度に、この家に寄り道をしている。そこへ、家主が玄関からやってくる」
「寄り道先は…一軒家にあるショーケースのような所に飾られていた1メートルはあるプラモデルだった。セイゴは下校の度に、この家に寄り道をしている。そこへ、家主が玄関からやってくる」
ヒラマサ
「やあ。今日も学校帰りかい?」
「やあ。今日も学校帰りかい?」
セイゴ
「あっ、ヒラマサさん!こんにちは!」
「あっ、ヒラマサさん!こんにちは!」
ヒラマサ
「やぁ、こんにちは」
「やぁ、こんにちは」
セイゴM
「この方はヒラマサさん。1メートル以上のプラモデルを作り上げてしまう凄い方なんだ…!」
「この方はヒラマサさん。1メートル以上のプラモデルを作り上げてしまう凄い方なんだ…!」
ヒラマサ
「実はね…今そこに飾ってあるプラモデルよりも更に大きいのを作ろうと思っていた所なんだ…置くところも大方決めてあるし」
「実はね…今そこに飾ってあるプラモデルよりも更に大きいのを作ろうと思っていた所なんだ…置くところも大方決めてあるし」
セイゴ
「え?えっ!?本当ですか!?楽しみにしてます!!! 」
「え?えっ!?本当ですか!?楽しみにしてます!!! 」
ヒラマサ
「お、そうだ…せっかく少年が平日の夕方に見に来てくれるから、今頑張っている事を今度来た時にでも教えて欲しいなぁ…」
「お、そうだ…せっかく少年が平日の夕方に見に来てくれるから、今頑張っている事を今度来た時にでも教えて欲しいなぁ…」
ナレ
「セイゴは一瞬、ドキッとした。彼の中で頑張る事といえば…」
「セイゴは一瞬、ドキッとした。彼の中で頑張る事といえば…」
セイゴM
「が、頑張っている事か…やっぱ、頑張っている事と言えば勉強だよなぁ…参ったなぁ~、勉強苦手なんだよなぁ…でも、ヒラマサさんもアレより大きいプラモデルを作ると言っているし…」
「が、頑張っている事か…やっぱ、頑張っている事と言えば勉強だよなぁ…参ったなぁ~、勉強苦手なんだよなぁ…でも、ヒラマサさんもアレより大きいプラモデルを作ると言っているし…」
セイゴ
「…はい!次来た時には、頑張ってきた事をヒラマサさんに言います!」
「…はい!次来た時には、頑張ってきた事をヒラマサさんに言います!」
ヒラマサ
「うんうん!楽しみにしてるよ!」
「うんうん!楽しみにしてるよ!」
(間)
ナレ
「セイゴがヒラマサの自宅を離れていくのを見送ったヒラマサは、行きつけのプラモデル店へと向かった」
「セイゴがヒラマサの自宅を離れていくのを見送ったヒラマサは、行きつけのプラモデル店へと向かった」
オヒョウ
「いらっしゃい…アレは出来上がったのかい?」
「いらっしゃい…アレは出来上がったのかい?」
ヒラマサ
「はい。お陰様で」
「はい。お陰様で」
オヒョウ
「そうか。…という事は、次のプラモデルが作りたくなったと…」
「そうか。…という事は、次のプラモデルが作りたくなったと…」
ヒラマサ
「はい。実は…」
「はい。実は…」
(間)
オヒョウ
「…え?!アレより倍以上に大きい作品を作りたいとな!?」
「…え?!アレより倍以上に大きい作品を作りたいとな!?」
ヒラマサ
「はい。是非ともパーツを売って頂けないでしょうか…?」
「はい。是非ともパーツを売って頂けないでしょうか…?」
オヒョウ
「うーむ…ワシは構わんが、まさか1人で作る気ではあるまいの?」
「うーむ…ワシは構わんが、まさか1人で作る気ではあるまいの?」
ヒラマサ
「いや、1人で作らせて下さい。これは、自身の使命のようなものですから」
「いや、1人で作らせて下さい。これは、自身の使命のようなものですから」
- オヒョウ、しばらく険しい表情で考える
オヒョウ
「…分かった。作るからには必ず完成させておくれ。…ワシの悲願も込められておるからのぅ…」
「…分かった。作るからには必ず完成させておくれ。…ワシの悲願も込められておるからのぅ…」
ヒラマサ
「ありがとうございます。必ずや完成させてご報告致します」
「ありがとうございます。必ずや完成させてご報告致します」
(間)
ナレ
「次の日…セイゴは授業を終えて下校の支度をしていた」
「次の日…セイゴは授業を終えて下校の支度をしていた」
セイゴ
「…さてと、今日も寄り道しよっかなー!…あっ…」
「…さてと、今日も寄り道しよっかなー!…あっ…」
セイゴM
「やべぇ…今日、まともに勉強してねぇ…どーしよー…寄り道するなら何か、何か頑張った事を思い出さないと…えーっと、うーんと…」
「やべぇ…今日、まともに勉強してねぇ…どーしよー…寄り道するなら何か、何か頑張った事を思い出さないと…えーっと、うーんと…」
ナレ
「そんな事を考えながら…あっという間に寄り道先へと辿り着いた」
「そんな事を考えながら…あっという間に寄り道先へと辿り着いた」
サヨリ
「あら、こんにちは」
「あら、こんにちは」
セイゴ
「あっ、こんにちは…」
「あっ、こんにちは…」
ナレ
「ヒラマサの家の玄関前で、セイゴはヒラマサの奥さんであるサヨリさんと会う」
「ヒラマサの家の玄関前で、セイゴはヒラマサの奥さんであるサヨリさんと会う」
セイゴ
「あの…今日ヒラマサさんは…?」
「あの…今日ヒラマサさんは…?」
サヨリ
「あぁ…あの人だったら今日は寝込んじゃってるわ…」
「あぁ…あの人だったら今日は寝込んじゃってるわ…」
セイゴ
「…そうなのですか。『お大事になさってください』と伝えてくれますか?」
「…そうなのですか。『お大事になさってください』と伝えてくれますか?」
サヨリ
「分かったわ。伝えておくわね」
「分かったわ。伝えておくわね」
セイゴ
「ありがとうございます。では、僕はこれで」
「ありがとうございます。では、僕はこれで」
(間)
ナレ
「セイゴがヒラマサの家を離れた後、サヨリは夕飯を用意してヒラマサの部屋に入る」
「セイゴがヒラマサの家を離れた後、サヨリは夕飯を用意してヒラマサの部屋に入る」
サヨリ
「あなた?入るわよ?」
「あなた?入るわよ?」
ヒラマサ
「(頭痛そうに)あ、あぁ…」
「(頭痛そうに)あ、あぁ…」
サヨリ
「…大丈夫?朝からずっと頭痛が酷そうだけど…病院行かれたほうが…」
「…大丈夫?朝からずっと頭痛が酷そうだけど…病院行かれたほうが…」
ヒラマサ
「…大丈夫だ。少し、寝不足が祟っただけだろう。寝れば治ると思うさ」
「…大丈夫だ。少し、寝不足が祟っただけだろう。寝れば治ると思うさ」
サヨリ
「…寝て治る症状ならいいんだけど、あまりにも続くようだったらお医者様に診てもらって下さいね…」
「…寝て治る症状ならいいんだけど、あまりにも続くようだったらお医者様に診てもらって下さいね…」
ヒラマサ
「あぁ、そうするよ…」
「あぁ、そうするよ…」
サヨリ
「(思い出したかのように)あ、そうそう…そういえば今日の夕方、私が買い物から帰って来た時に、あなたが作ったプラモデルをいつも見に来る男の子に会ってね…その子からあなた宛に『お大事に』って言ってたわ」
「(思い出したかのように)あ、そうそう…そういえば今日の夕方、私が買い物から帰って来た時に、あなたが作ったプラモデルをいつも見に来る男の子に会ってね…その子からあなた宛に『お大事に』って言ってたわ」
ヒラマサ
「あぁ~あの子か…ははっ、あの子の為にも、早く良くならないとな…」
「あぁ~あの子か…ははっ、あの子の為にも、早く良くならないとな…」
サヨリ
「そうですね…それじゃあ、机に夕飯置いときますよ」
「そうですね…それじゃあ、机に夕飯置いときますよ」
ヒラマサ
「あぁ、すまないな…」
「あぁ、すまないな…」
(間)
ナレ
「それから1週間後…学校の授業が終わったセイゴは帰り支度をしている」
「それから1週間後…学校の授業が終わったセイゴは帰り支度をしている」
セイゴ
「…よし!これから頑張る事も思いついたし、今日も見に行こっと!」
「…よし!これから頑張る事も思いついたし、今日も見に行こっと!」
ナレ
「セイゴは意気揚々とヒラマサの家へと訪れて、外から見えるプラモデルを眺めていた。それに気づいたヒラマサが玄関から現れる」
「セイゴは意気揚々とヒラマサの家へと訪れて、外から見えるプラモデルを眺めていた。それに気づいたヒラマサが玄関から現れる」
ヒラマサ
「やぁ。元気にしてたかい?」
「やぁ。元気にしてたかい?」
セイゴ
「こんにちは!…もう身体は大丈夫なのですか?」
「こんにちは!…もう身体は大丈夫なのですか?」
ヒラマサ
「ああ。キミがうちの妻に伝言してくれたおかげで、この通り元気になったさ」
「ああ。キミがうちの妻に伝言してくれたおかげで、この通り元気になったさ」
セイゴ
「良かった…!あ、そうだ!今日、ヒラマサさんに言いたい事があって…」
「良かった…!あ、そうだ!今日、ヒラマサさんに言いたい事があって…」
ヒラマサ
「お?なんだい?」
「お?なんだい?」
セイゴ
「僕、実は勉強が苦手で…今までほとんどの教科がテストで赤点だったけど…これからは勉強して、テストで全部の教科を赤点取らないように頑張る事にしたんだ!」
「僕、実は勉強が苦手で…今までほとんどの教科がテストで赤点だったけど…これからは勉強して、テストで全部の教科を赤点取らないように頑張る事にしたんだ!」
ヒラマサ
「おぉ…!大変かもしれないけど、キミならきっと出来ると信じているよ…!」
「おぉ…!大変かもしれないけど、キミならきっと出来ると信じているよ…!」
セイゴ
「…はい!ありがとうございます!」
「…はい!ありがとうございます!」
ヒラマサ
「…よし!それじゃあキミが目標持って頑張るのなら、お兄さんも頑張って大きいプラモデルでも作ろうかな!」
「…よし!それじゃあキミが目標持って頑張るのなら、お兄さんも頑張って大きいプラモデルでも作ろうかな!」
セイゴ
「え?!ホント!?」
「え?!ホント!?」
ヒラマサ
「あぁ!キミが目標を持って頑張ると言うのなら、お兄さんも目標を持ってプラモデルを作らないとね!」
「あぁ!キミが目標を持って頑張ると言うのなら、お兄さんも目標を持ってプラモデルを作らないとね!」
セイゴ
「やったぁ!出来上がりを楽しみにしてます!」
「やったぁ!出来上がりを楽しみにしてます!」
ヒラマサ
「…キミが目標を達成する頃には、プラモデルが出来上がっていると思うよ」
「…キミが目標を達成する頃には、プラモデルが出来上がっていると思うよ」
セイゴ
「…うん!ヒラマサさんも頑張ってね!」
「…うん!ヒラマサさんも頑張ってね!」
ナレ
「そう言って、セイゴはウキウキしながらヒラマサの家を離れる。その後ヒラマサは自室に戻り、先週の体調とは嘘のようにプラモデルへと没頭し、わずか数日で足から腰の辺りまでの組立てが出来上がっていた」
「そう言って、セイゴはウキウキしながらヒラマサの家を離れる。その後ヒラマサは自室に戻り、先週の体調とは嘘のようにプラモデルへと没頭し、わずか数日で足から腰の辺りまでの組立てが出来上がっていた」
ヒラマサ
「ふぅ…今日はこれくらいで休むか…っと、もう深夜1時か…」
「ふぅ…今日はこれくらいで休むか…っと、もう深夜1時か…」
- 突如、ヒラマサは強い頭痛に襲われる
ヒラマサ
「ぐっ!?…痛ててて…まだ寝不足が祟ってるのか…。さて…朝からテレワークでの事務作業だし、もう寝るか…」
「ぐっ!?…痛ててて…まだ寝不足が祟ってるのか…。さて…朝からテレワークでの事務作業だし、もう寝るか…」
ナレ
「その模様を、物音で目が覚めたサヨリがふと見かける」
「その模様を、物音で目が覚めたサヨリがふと見かける」
サヨリM
「…本当に病院、行かなくて大丈夫かなぁ…。寝不足と言っている割には、ここ最近は少なくとも6時間は寝てる気がするけど…」
「…本当に病院、行かなくて大丈夫かなぁ…。寝不足と言っている割には、ここ最近は少なくとも6時間は寝てる気がするけど…」
(間)
ナレ
「それから季節は移り変わり、世間は秋から冬に移り変わる辺りの頃…ヒラマサの家の前を通るオヒョウの姿があった」
「それから季節は移り変わり、世間は秋から冬に移り変わる辺りの頃…ヒラマサの家の前を通るオヒョウの姿があった」
オヒョウ
「おぉ…!もうここまで作り上げたのか…!大したものだ…」
「おぉ…!もうここまで作り上げたのか…!大したものだ…」
ナレ
「オヒョウはブルーシートで覆われた隙間から見えるプラモデルを見て、驚きを隠せなかった。そこへ…」
「オヒョウはブルーシートで覆われた隙間から見えるプラモデルを見て、驚きを隠せなかった。そこへ…」
サヨリ
「…?こんにちは」
「…?こんにちは」
オヒョウ
「こんにちは。この家の方ですかな?」
「こんにちは。この家の方ですかな?」
サヨリ
「はい。そうですけど…どちら様でしょうか?」
「はい。そうですけど…どちら様でしょうか?」
オヒョウ
「ああ、これは失敬。…いやなに、偶然この辺りを散歩していたら見覚えのあるプラモデルのパーツだと思ってね…」
「ああ、これは失敬。…いやなに、偶然この辺りを散歩していたら見覚えのあるプラモデルのパーツだと思ってね…」
サヨリ
「…!もしかして…」
「…!もしかして…」
オヒョウ
「ああ、ワシはプラモデルのパーツ販売を経営しておるよ」
「ああ、ワシはプラモデルのパーツ販売を経営しておるよ」
サヨリ
「!…そうでしたか…いつも主人がお世話になっております…!」
「!…そうでしたか…いつも主人がお世話になっております…!」
オヒョウ
「主人…?もしやあなたは…」
「主人…?もしやあなたは…」
サヨリ
「はい。家内でございます」
「はい。家内でございます」
オヒョウ
「おお、そうでしたか…!…して、今日旦那さんはお仕事か何かで?」
「おお、そうでしたか…!…して、今日旦那さんはお仕事か何かで?」
サヨリ
「はい。ここ最近は在宅勤務で家にはいるのですが…今日は体調不良で休んでおります」
「はい。ここ最近は在宅勤務で家にはいるのですが…今日は体調不良で休んでおります」
オヒョウ
「おやおや…そうでしたか…『ここ最近』というのは、何か理由がおありで?」
「おやおや…そうでしたか…『ここ最近』というのは、何か理由がおありで?」
サヨリ
「はい。実は…」
「はい。実は…」
(間)
オヒョウ
「うーむ…ここしばらく頭痛が酷いとな」
「うーむ…ここしばらく頭痛が酷いとな」
サヨリ
「私は『早めに病院で診てもらったら?』と持ちかけてはいるのですが…あの人ったら『寝不足だろうから寝れば治るだろう』と言って、病院に行かないのですよね…」
「私は『早めに病院で診てもらったら?』と持ちかけてはいるのですが…あの人ったら『寝不足だろうから寝れば治るだろう』と言って、病院に行かないのですよね…」
オヒョウ
「…あまり芳しくないかもしれないのぅ。ワシからも、『酷くなる前に診てもらったほうがええぞ』と、伝えてもらえるかのぅ?」
「…あまり芳しくないかもしれないのぅ。ワシからも、『酷くなる前に診てもらったほうがええぞ』と、伝えてもらえるかのぅ?」
サヨリ
「分かりました。主人に伝えます」
「分かりました。主人に伝えます」
オヒョウ
「ありがとう。ではワシはこれで失礼」
「ありがとう。ではワシはこれで失礼」
(間)
ナレ
「オヒョウがヒラマサの家を離れた後、サヨリは夕飯を用意してヒラマサの部屋に入る」
「オヒョウがヒラマサの家を離れた後、サヨリは夕飯を用意してヒラマサの部屋に入る」
サヨリ
「あなた?入るわよ?」
「あなた?入るわよ?」
- 部屋に入ってヒラマサに声を掛けるも、応答が無い
サヨリ
「…あなた?」
「…あなた?」
- ベッドを見ると、ヒラマサが仰向けのまま腕がベッドの外に垂れ下がった状態になっており呼吸も弱くなっている
サヨリ
「!…あなた!!!」
「!…あなた!!!」
(間)
ナレ
「ヒラマサが思っている以上に…状態は深刻であった。ヒラマサは1人で部屋にいる間、ベッドから起き上がろうと上体を起こした際…突如、意識が途切れたように上体は後ろ向きへと倒れ込んだのだった。サヨリは急いで救急車を呼び、ヒラマサは病院へと搬送された」
「ヒラマサが思っている以上に…状態は深刻であった。ヒラマサは1人で部屋にいる間、ベッドから起き上がろうと上体を起こした際…突如、意識が途切れたように上体は後ろ向きへと倒れ込んだのだった。サヨリは急いで救急車を呼び、ヒラマサは病院へと搬送された」
(間)
ナレ
「一方のセイゴは、ヒラマサに宣言をしてから塾に通い始め、真剣に勉強に取り組むようになり…2学期の期末テストでは全教科で赤点を取らなくなっていた。セイゴは期末テストを終えて、帰宅の準備をしていた」
「一方のセイゴは、ヒラマサに宣言をしてから塾に通い始め、真剣に勉強に取り組むようになり…2学期の期末テストでは全教科で赤点を取らなくなっていた。セイゴは期末テストを終えて、帰宅の準備をしていた」
セイゴ
「…そうだ。テストも終わったし、ヒラマサさんのプラモデルでも見に行こうかな…」
「…そうだ。テストも終わったし、ヒラマサさんのプラモデルでも見に行こうかな…」
ナレ
「セイゴは久々にヒラマサの家のほうへと向かっていると、途中でサヨリと遭遇する」
「セイゴは久々にヒラマサの家のほうへと向かっていると、途中でサヨリと遭遇する」
サヨリ
「あら、こんにちは」
「あら、こんにちは」
セイゴ
「あっ、こんにちは!」
「あっ、こんにちは!」
サヨリ
「ちょうど、これから自宅に戻ろうと思ってたところなんだけど…もしかして、君も同じ目的地かしら?」
「ちょうど、これから自宅に戻ろうと思ってたところなんだけど…もしかして、君も同じ目的地かしら?」
セイゴ
「はい!テストも終わったので久しぶりにプラモデルを見に行こうと思いまして…」
「はい!テストも終わったので久しぶりにプラモデルを見に行こうと思いまして…」
サヨリ
「ふふっ…付いてきてちょうだい」
「ふふっ…付いてきてちょうだい」
セイゴM
「…?何だろう?」
「…?何だろう?」
ナレ
「ヒラマサの家に着くと、家の前にはオヒョウも来ていた」
「ヒラマサの家に着くと、家の前にはオヒョウも来ていた」
オヒョウ
「やぁ。待っていたよ」
「やぁ。待っていたよ」
サヨリ
「あら、待合せの時間までまだ早いのに…ありがとうございます」
「あら、待合せの時間までまだ早いのに…ありがとうございます」
オヒョウ
「いやはや…今日がお披露目の日と言われたら、いてもたってもいられなくなってのぅ…」
「いやはや…今日がお披露目の日と言われたら、いてもたってもいられなくなってのぅ…」
セイゴ
「…?おじさん、どうしてこの事を知ってるの?」
「…?おじさん、どうしてこの事を知ってるの?」
オヒョウ
「あぁ…ワシが彼にパーツを売ったからのぅ」
「あぁ…ワシが彼にパーツを売ったからのぅ」
セイゴ
「!…じゃあ、今までのプラモデルはおじさんの所から…!」
「!…じゃあ、今までのプラモデルはおじさんの所から…!」
オヒョウ
「そうじゃ。ワシがパーツを売って彼が作ってくれたんじゃよ」
「そうじゃ。ワシがパーツを売って彼が作ってくれたんじゃよ」
セイゴ
「おぉ…!」
「おぉ…!」
サヨリ
「…それでね、今日あのブルーシートを外そうと思っていたのだけれど…あの人が言うには、一番にキミに見せたいと言ってたわ」
「…それでね、今日あのブルーシートを外そうと思っていたのだけれど…あの人が言うには、一番にキミに見せたいと言ってたわ」
セイゴ
「えっ…僕に?」
「えっ…僕に?」
サヨリ
「ええ。私が上のブルーシートを取るから、君は下のブルーシートを取ってくれる?」
「ええ。私が上のブルーシートを取るから、君は下のブルーシートを取ってくれる?」
セイゴ
「は、はいっ…」
「は、はいっ…」
ナレ
「サヨリが大きなハシゴを使って上のブルーシートを取り、セイゴが下のブルーシートを取ると…中から約5メートル台のプラモデルが姿を現した」
「サヨリが大きなハシゴを使って上のブルーシートを取り、セイゴが下のブルーシートを取ると…中から約5メートル台のプラモデルが姿を現した」
セイゴ
「すっっっげぇ…!!!」
「すっっっげぇ…!!!」
オヒョウ
「おぉぉぉぉ…素晴らしい…!ワシが思い描いていた通りの出来栄えじゃ…!!!」
「おぉぉぉぉ…素晴らしい…!ワシが思い描いていた通りの出来栄えじゃ…!!!」
ヒラマサM
『キミが目標を達成する頃には、プラモデルが出来上がっていると思うよ』
『キミが目標を達成する頃には、プラモデルが出来上がっていると思うよ』
ナレ
「セイゴは自らの目標を伝えたあの日、ヒラマサからそう言われたことを思い出し…感慨に浸る」
「セイゴは自らの目標を伝えたあの日、ヒラマサからそう言われたことを思い出し…感慨に浸る」
セイゴ
「…それにしても、こんな大きなプラモデル…何人で作ったんだろう?」
「…それにしても、こんな大きなプラモデル…何人で作ったんだろう?」
サヨリ
「このプラモデルは…あの人が1人で作ったわ」
「このプラモデルは…あの人が1人で作ったわ」
セイゴ
「えぇ!?本当ですか?!…とても1人で作ったとは思えない…!」
「えぇ!?本当ですか?!…とても1人で作ったとは思えない…!」
サヨリ
「そうね…本当に…(涙目)」
「そうね…本当に…(涙目)」
セイゴ
「…あれ?そういえばヒラマサさんは?」
「…あれ?そういえばヒラマサさんは?」
サヨリ
「…実はあの人、先日亡くなったの」
「…実はあの人、先日亡くなったの」
- セイゴは突然の訃報に、現実を受け止めきれない
セイゴ
「…ち、ちょっと待って下さい…亡くなったって、嘘ですよね…?」
「…ち、ちょっと待って下さい…亡くなったって、嘘ですよね…?」
サヨリ
「前に会った時、体調不良で自宅に居るって言ってたでしょ?あの時、あの人は頭痛が酷かったのよ」
「前に会った時、体調不良で自宅に居るって言ってたでしょ?あの時、あの人は頭痛が酷かったのよ」
セイゴ
「…そうだったんですか。…あの日、ただの頭痛ではなかったのですね…」
「…そうだったんですか。…あの日、ただの頭痛ではなかったのですね…」
サヨリ
「ええ。あの人…頭の血管にコブが出来ていたみたいで、気づいた時には手がつけられないほど大きくなっていたみたいなの…。そのコブが破裂して、そのまま意識が戻らなくなったの…死因は『くも膜下出血』だそうよ」
「ええ。あの人…頭の血管にコブが出来ていたみたいで、気づいた時には手がつけられないほど大きくなっていたみたいなの…。そのコブが破裂して、そのまま意識が戻らなくなったの…死因は『くも膜下出血』だそうよ」
セイゴ
「…」
「…」
サヨリ
「あの人、元々頭痛が酷くて…自宅でも作業が出来る会社を探して勤めていたのだけれど…ようやく仕事先も見つけて、仕事も慣れてきた所で…(嗚咽)」
「あの人、元々頭痛が酷くて…自宅でも作業が出来る会社を探して勤めていたのだけれど…ようやく仕事先も見つけて、仕事も慣れてきた所で…(嗚咽)」
- サヨリを慰めるオヒョウ
オヒョウ
「…辛いじゃろうが、彼は自身の体調よりも…自分で作って他の人に喜んでもらう事を第一としておった…。プラモデルが出来上がる度にワシに見せに来たりして、ワシも作ってくれて嬉しかったし…彼もワシの笑顔を見て、とても喜んでおったわい」
「…辛いじゃろうが、彼は自身の体調よりも…自分で作って他の人に喜んでもらう事を第一としておった…。プラモデルが出来上がる度にワシに見せに来たりして、ワシも作ってくれて嬉しかったし…彼もワシの笑顔を見て、とても喜んでおったわい」
- オヒョウ、改めて巨大プラモデルを見上げる
オヒョウ
「きっと…遠くで喜んでいる事じゃろう。ここにいるワシらだけでなく、このプラモデルの前を横切る、人々の笑顔や驚きを見て…」
「きっと…遠くで喜んでいる事じゃろう。ここにいるワシらだけでなく、このプラモデルの前を横切る、人々の笑顔や驚きを見て…」
ナレ
「オヒョウがそう言うと、家の周りには近所の人達が何十人とプラモデルを見に来ていた。そのあまりにも大きいプラモデルはすぐに噂が広まり…遂にはメディアにも取り上げられるようになった。巨大プラモデルを1人で作った彼の功績は、永遠と語り継がれる事となったのである」
「オヒョウがそう言うと、家の周りには近所の人達が何十人とプラモデルを見に来ていた。そのあまりにも大きいプラモデルはすぐに噂が広まり…遂にはメディアにも取り上げられるようになった。巨大プラモデルを1人で作った彼の功績は、永遠と語り継がれる事となったのである」
- セイゴ、巨大プラモデルを見上げながら空と照らし合わせるように見つめる
セイゴM
「ヒラマサさん…僕はあなたのおかげで勉強を頑張れるようになりましたし、今では成績もクラスで上位を取れるようになったよ。それもこれも…ヒラマサさんが僕に勇気をくれたからここまで頑張ってこれたんだ…ヒラマサさんの事、一生忘れないよ…!」
「ヒラマサさん…僕はあなたのおかげで勉強を頑張れるようになりましたし、今では成績もクラスで上位を取れるようになったよ。それもこれも…ヒラマサさんが僕に勇気をくれたからここまで頑張ってこれたんだ…ヒラマサさんの事、一生忘れないよ…!」
ナレ
「セイゴが、そう呟きながら空を見上げると…空が笑っているかのように雲ひとつない晴天だった」
「セイゴが、そう呟きながら空を見上げると…空が笑っているかのように雲ひとつない晴天だった」
ヒラマサM
「これからも、あの子だけでなく…皆が笑顔になりますように…」
「これからも、あの子だけでなく…皆が笑顔になりますように…」
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【元ネタ集】
セイゴ:スズキで「25cm前後」の大きさを表す名称。…男の子っぽい名前でしょ?w
ヒラマサ:ブリに似た魚。元ネタは「ヒラマサ入りのポキ」というワードから、しろいうさぎさんが作り出した「ヒラマサさんの設定」がきっかけでここまで話を広げましたw
サヨリ:全長35~40cmの細くて口先が鋭い魚。…名前的に女性っぽいでしょ?w
オヒョウ:「全長1~2メートル」の大きさのヒラメに似た魚。…おじさんぽいでしょ?w
