諜報機関による対社会工作と対人工作は本質的に同じ目標を持っている。それは対象国や対象組織に影響を与えることである。

 

 ただし、対社会工作は対人工作には大きな違いがある。対人工作が対象者をアセットとして獲得することで影響力の行使を狙うのに対して、対社会工作は直接的に社会に影響を与えるような工作を実行する。

 

選挙介入はその一つの表れである。このような工作は世界のどこでも起こっていて、アメリカで選挙介入問題が騒がれているのは通常はCIAが介入を実行する側であって、アメリカは被害を受ける側でないからである。日本の選挙に影響を与えるような活動をしている外国勢力も存在し、その大部分がスパイ活動である。

 

1 陰謀は存在する

http://ameblo.jp/multifractal/entry-12153699877.html

 

 あるいは、それは反政府デモの形を取るかも知れない。海外で起こっている反政府デモの中にはCIAによって組織されたものがある。もちろん、他のスパイ組織によって作られた物もある。基本的な理解として、反政府デモは自然発生的に起きない。それは計画され、組織され、指揮される。それがその国内勢力によって行われることもあれば、スパイが組織化を図っている場合がある。あるいは、国内勢力が行動をしていても、全ての知見はスパイが提供している場合もある。

 

 この世界において、そのようなことは普通に起こっている。

 

 それ以外にも社会不安を狙うような工作もある。これが特定の対象者に対する行動であれば暗殺になるが、もっとランダムに被害が出るような工作もある。つまり、全く無垢の人々を大量に虐殺するような工作も行っている。国民の中に不安心理を作り出してから、反政府活動を強化すると、より多くの人が賛同者として集まってくる。そこから反政府活動を支援したり、組織化したりと変化していく。

 

76 「スパイの対社会工作」大量殺人

http://ameblo.jp/multifractal/entry-12212751543.html

 

 スパイが対社会工作を実行していないと思うのはナイーブすぎる。世界中で多くの無実の人がスパイ工作によって命を落としている。

 

 そして、日本にもスパイはいる。CIAやファイブアイズだけでなく、中国も北朝鮮も韓国、そしてロシアも活発に活動している。彼らの目標が対人工作だけでも問題はあるが、世界中で対社会工作をやっている彼らが日本で何もしていないと考える理由自体がよく分からない。