要約:

 

 人間には複数の一次的感情があり、それは単純な化学物質で制御されている。しかし、感情の変化だけが人間の行動を決めているわけではなく、前頭葉の理性によるコントロールも同じように重要である。つまり、理性をより働かせれば、電波による外部からの洗脳をより受け難くなる。それでも時間を掛ければ、工作者は理性も歪ませることができる。

 

SP7 「電波操作」複数の一次的感情と脳の意思決定

 

本文:

 

ここまで述べてきたように、一次的感情は複数ある。そして、それらは独立の化学変化によってもたらされている。これらの感覚は人間の行動を決定する上で重要な意味を持っている。

 

例えば、性器に対する直接的な刺激だけで、人間の性欲は高まる。その高まりは脳内ではコントロールできず、ただ受動的にホルモンの上昇と感情の高まりを受け入れるだけである。そして、脳はその感情の高まりに影響を受けて行動する。ただし、脳には他の機能もあり、人間はその性欲に支配されて全ての行動を決定するわけではない。

 

このような化学変化は人間の行動に影響を与えるが、脳内では複数の化学変化が独立的に発生し、それらが総合されて脳の決定が下される。そして、どのような化学変化が優位になるかは状況と個性に依存する。

 

この化学変化は電波操作によっても引き起こされる。それはそれぞれの化学変化が起こる際に、特有の周波数を発生させるからである。つまり、人間の脳の決定は複雑であるものの、外部的な電波操作によって影響を受ける。

 

ただし、脳内の化学変化だけが人間の行動を決定しているのではない。理性の統制が強ければ、感情の変化はより統制され、化学変化の存在だけでは人間の行動を決定しない。

 

例えば、感情障害の現れ方には2種類あり、1つは小脳の問題であり、もう1つは前頭葉の問題である。つまり、攻撃性や恐怖感が異常に爆発するか、あるいは前頭葉の感情制御機能が異常に低下しているかのいずれかである。つまり、ある化学変化が存在することが、脳の行動を決定するわけではない。そこには複数の要素が関わっている。

 

また、そもそも人間の行動は外的な要因にも左右される。人が盗みを一般的にしないのは、脳の化学作用の結果ではなく、倫理的に盗みは駄目だと思っているか、法律で禁止されていると認識しているか、経済的にその盗みが合わないと思っているかのいずれかである。それは人間が社会を作った結果必要になったルールであり、それは脳内の化学物質の結果ではない。

 

とは言え、脳内を電波操作することによって、人の考え方や感情、行動を大きくマニピュレートできる。いろいろな制約があるため、電波操作がそのまま行動となって現われるとは限らないが、時間を掛けて電波操作すると犯罪者も作れる。それが現実である。それを抑えるためには、電波操作で脳が操作されると多くの人が理解し、その技術を幅広く規制する必要がある。