最初に書いたように、アンダーカバーのスパイは多く見てきたが、資金運用の実務を担っているスパイはほとんどいなかった。それは運用の技術がなければ、金融機関側が雇えないからである。それは企業がCIAにスパイを雇ってくれと言われた時でも変わらない。マネジメントはそのようなリスクやコストを掛けるインセンティブを持っていない。そのため、アンダーカバースパイはマネジメントやリエゾンのポジションに就くことが多かった。

 

http://ameblo.jp/multifractal/entry-12203564841.html

 

 そういう意味では、彼女の技量は特別であったと思う。運用者であれば、どんな企業の懐にも飛び込んでいける。金融アナリストをスパイにしても同じことはできるが、運用者の方が幅広く企業のマネジメントに会うため、有用性は高いはずである。つまり、彼女は対象となる金融機関にアンダーカバーとして潜って情報を得られるだけでなく、その他の会社の情報も得られる立場にあった。

 

 それだけでなく、彼女は周りの対象者を工作に嵌められることもできた。つまり、彼女の存在はCIAの中でも特別であったと思う。中村氏も同じような経歴のスパイであったが、彼は監視者であって、アンダーカバーとして潜っていたわけではなかった。つまり、中村氏はスパイとしては監視以上の技量はなく、寺島真実氏にはどうもそれ以上の技量があり、それ以上の工作に関わっていたと思う。

 

http://ameblo.jp/multifractal/entry-12203784382.html

 

 最終的にも、彼女は僕に対する電波工作にずっと関わっていた。つまり、最後にはスパイの仕事しかしていなかった。だから、彼女はかなり早くの段階からCIAにリクルートされた、純粋なスパイだと思う。もしかすると、アメリカでCIAのトレーニングを受けていたのかも知れない。

 

 もちろん、それでも、寺島氏がスパイになりたくてオファーを受けたのか、CIAのアセットに落とされたのかは分からない。いずれにせよ、最終的には他の日本人CIAアセットと同じように駒のように使われただけである。CIAエージェントと言われれば嬉しいのかも知れないが、結局、そんなスパイの仕事を選んでも、最後は良い終わり方をしない。

 

 僕が知っているCIAのアセットは何十人もおり、実際には百人近いのかも知れない。いろんなタイプの人がスパイとして採用されており、CIAは有用と思えば、後先は考えずに日本人をアセットにしているように見える。日本政府はこの状態を止める必要があり、それは政府としての責務である。